「鳴かぬなら、オレの胸で鳴けホトトギス」 テストの珍回答を集めた0点ミュージアムから日本の教育を考える。 【PR研究所073】
概要
「鳴かぬなら、オレの胸で鳴けホトトギス」
IPPONグランプリなら満点かもしれないが、テストの点数では0点となってしまうような回答を集めた「0点ミュージアム」。児童書を取り扱うフレーベル館は、テストでは不正解になるが、創造力にあふれた答案の展覧会、を開催しました。
課題・背景
①正しい答えを導く力は重要だが、ユニークで創造力のある力も重要である。そのような能力は日本の教育ではなかなか評価できない場合が多い。
②フレーベル館のプレゼンスを高める必要性
昨今の日本における受験戦争の過熱化、そして、その低年齢化があります。問題の正しい答えを導き出すことは子どもたちに必要な能力の一つです。しかし一方で、間違いの中には、問題文をユニークな視点で捉えた、創造力あふれる答案が隠れています。
ターゲット
小さい子供を持つファミリー層
教育関係者
美術館を訪れる人
目的
①大事なのは一つの正解を導き出す力だけではない、創造力も大事だということを社会に対して啓蒙する
②絵本をはじめとし子供の感性を養うようなプロダクトを販売する、フレーベル館のプレゼンスを高める
施策
全国からテストのユニークな珍回答を集める。全ての点数を足しても0点にしかならないが、日本でいちばん“創造力あふれる教室”となる。それらを通して、想像力の重要さを考えるきっかけを作り出す。
結果
6,887もの珍回答が集まる。
プレゼンスの数値的な結果は不明。
PRの事例として注目すべき点
PRの事例として注目すべき点は主に1つあります。
それは、フレーベル館の哲学がよく伝わり、さりげなく自社のプロダクトの重要性を訴えていることです。「0点ミュージアム」はユニークな回答という側面でも面白いのですが、あくまでゴールにおいているのは「創造力の重要さ」「日本の教育への問題提起」です。ミュージアムを通して、最後に来場者に何を考えて欲しいのかを上手にスコープしています。
フレーベル館は、子供の感性を養うようなプロダクトを販売しています。同社の哲学とプロダクトをしっかり伝えることができる設計だと考えます。