Wi-Fiのパスワードは「スマホじゃなくて僕を見て!」子供のプール事故を防ぐ 【PR研究所049】
子供たちがプールで遊んで命を落とすことはとっても悲しいことであり、なんとも防ぎたいものです。
オーストラリアのNPO法人LIWA Aquaticsmは、そんな子供のプール事故を防ぐために、親がWi-Fiをつなぐときにある仕掛けをしました。
「スマホじゃなくて僕を見て!」パスワードで親の意識を向けるという発想です。
親と一緒に遊びに来ていても、子供はプールで遊び、親はプールサイドでスマをぽちぽち...という状態を見越しての仕掛けです。
親がプールサイドでどのような心理状態になっているかをよく観察できているため、とてもクリティカルなタイミングで警告できます。
(Life Saving Victoriaよりスクショ)
「watch_me_not_ur_phone」(=スマホじゃなくて僕を見て)などなど、このようにいくつもの種類でパスワードが設定されています。
ちなみに、これらのパスワードは時間の経過とともに再入力を求められます。つまり一定の時間が経過すると、親へ事故防止のリマインドをすることができるのです。
PRの事例として注目すべき点は主に1つあります。
それは、PRの対象者がどのような状態にあるのかをよくリサーチできていることです。子供が遊んでいるとき、注意を払える人は監視員だけでなく親も含まれるのではないか。また、そんなとき親はどのような行動を起こしているのか。どんな心理状態なのか。それらを丁寧にリサーチすることによって、「油断してWi-Fiをつなぎスマホをいじる」という状態が見えてきます。PRのヒントを探す際には、丁寧なリサーチが重要かもしれません。