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オレンジと黒の旗のもとに難民が集結。オリンピックにも使用されたThe Refugee Nation flag 【PR研究所097】
概要
難民問題は世界的な課題であり、解決が急がれているテーマの一つです。国際協力NGOワールドビジョンによると、2018時点で世界の難民および国内避難民の数は7,080万人に上り、第二次世界大戦以降で過去最大の数値となったそうです。
そんな難民問題ですが、2016年リオデジャネイロオリンピックで史上初めて10名の選手が混合チーム難民選手団を結成しました。それに合わせて、非営利団体「THE REFUGEE NATION」はオレンジと黒の独自の旗を製作し、シンボルとして掲げました。
(公式HPより)
課題・背景
①10名の難民がオリンピックに難民選手団として出場するがシンボルが確立されていない
②難民問題への注目をもっと集めなければならない
ターゲット
すべての難民
世界各国
世界中の人々
目的
①難民選手団のシンボル、そして難民が集結するシンボルとしての存在を作り上げるため
②オリンピックという世界が注目するイベントで難民問題への注目を集めるため
インサイト
一つの旗のもとに集まろう
シンボルとして記号化されてることで何かと印象に残りやすい&支援しやすい
施策
2016年リオデジャネイロオリンピックで難民選手団として10名の選手が混合チームを結成しました。それに合わせて、非営利団体「THE REFUGEE NATION」は独自の旗を製作し、シンボルとして掲げました。
デザインは、アーティストのYaraが手掛けました。同氏は、ライフジャケットのオレンジと黒からインスパイアを受け、希望のシンボルとなるよう思いを込めていると語ります。
また、この旗はHPから購入することができ、難民問題のシンボルとして機能するだけでなく支援までも行うことができるそうです。
結果
多数のメディアを通し50億を超えるインプレッション(公式動画より)
DESIGN MUSEUMに収容
PRの事例として注目すべき点
PRとして注目すべき点は主に1つあります。
それは、現状起こっている問題や事象においてシンボルを作り出すということの重要さです。難民はそれぞれの国・地域で起こっている問題なので、一つにまとめる象徴的なシンボルがありませんでした。その中で、The Refugee Nation flagはオリンピックという注目が集まる場所でうまくシンボルを確立できたと思います。
シンボルを作り出すことによって、難民の人にとっては集結のための意味合いを持ちますし、世界中の人が印象に残りやすい&支援しやすい状況を引き起こせます。