土を食べるレストラン。「土」の安全性を伝えるためにガーデニングブランドが行ったThe Soil Restaurant 【PR研究所063】
東日本大震災をきっかけに「食」の安全性や「土壌」の安全性が注目されている2013年の日本で、驚きのレストランが開店しました。
その名も「The Soil Restaurant」
オーガニックなガーデニングブランドProtoleafが「土」の安全性を伝えるために、「土」のフルコース料理を考案しました。
(本当に食べられるのか、、ad forum動画よりスクショ)
コース料理は「ジャガイモの澱粉と土のスープ」「土のドレッシングを添えたサラダ」「土アイス」など、全ての料理に土が使われています。
ad forumの動画によると、使われているのは「黒土」であり純度の高いものは食べれてしまうようです。
食べれるくらい安全な土!
と言われてしまったらそれ以上に安全な状態なんて思いつかないレベルのインパクトですよね。
キャンペーンにより20カ国たくさんの国のメディアで取り上げられ、34%以上の売り上げ増加に繋がったそうです。
PRの事例として注目すべき点は主に2つあります。
1つ目は、「土の安全性を伝える」というコアとなる部分から「レストランで食べる」という思考のジャンプがあることです。闇雲にパブリシティを得る(=露出を得る)という発想ではなく、読後感がしっかり目的達成しています。
2つ目は、ターゲット設定です。この事例は日本の企業が行ったPRですが、「土の安全性を伝える」相手は日本だけでなく海外のステークホルダーも対象に含まれています。東日本大震災で原発問題が注目されていた当時、海外視点のほとんどは「日本のもの」というだけで、安全性を意識せざるを得ない状態だったと推測されます。20カ国で報道されたProtoleafは、海外含むたくさんのステークホルダーに対して安全性を伝えることができていたのではないでしょうか。