見出し画像

お客さまにできることは無限大。コントロールタワーとなって最適な提案につなげる、個人営業の挑戦

個人のお客さまにとっていちばん身近な金融のプロである、銀行の個人営業。
 
「金融のプロとしてお客さまの夢の実現をサポートするには、自己研鑽を続け、信頼関係を築かなくてはいけません」。そう語る高橋さんと李さんに、日々どのようにお客さまに向き合っているのか話を聞きました。

<Profile>
高橋 秀明(タカハシ ヒデアキ)
みずほ銀行 東京中央支店 個人営業
幅広い領域や分野に携わり、知的好奇心を満たしながら多くの人の役に立ちたいとの思いのもと、2015年に入社。個人営業として名古屋駅前支店で4年半従事した後、尾久支店に異動。2021年の組織編成により赤羽支店に所属し、2023年に東京中央支店へ異動。

李 京珠(リ キョンジュ)
みずほ銀行 赤羽支店 個人営業
大学で国際関係を学んだ後、2017年に入社。深川支店で4年2カ月、個人営業として総合資産コンサルティング提案の経験を積む。王子支店に転勤後、組織編成によって赤羽支店へ所属。

個人のお客さまの多様なお金の悩みに限りなく寄り添う

──個人営業担当の主な役割について教えてください。

高橋 お客さまが描く将来の夢の実現に向かって、お金にまつわる課題を解決するのが私たち個人営業の役割です。お客さまと信頼関係を築き、現在の状況を伺うなかで課題やニーズを把握し、お一人おひとりに合った最適なマネープランをコーディネートしていきます。
 
資産運用や承継など、お客さまのニーズは非常に多岐に渡ります。そのため、グループ会社の証券や信託、ときには外部のコンサルティング会社の力を借りるケースも多々あります。そうして一体となって、お客さまに寄り添っていく総合資産コンサルティング力が私たちには求められています。
 
 個人営業は銀行の中でお客さまにいちばん近い存在であり、多様なお金の悩みに関して限りなくサポートできる仕事だと考えています。
 
現在、赤羽支店に所属する個人営業担当は18人、一人当たり300人前後のお客さまを担当しています。それぞれのお客さまにひとりの個人営業が向き合う担当制ではありますが、定例ミーティングで事例や情報を共有しあい、連携を取りながらお客さまの課題解決にあたっています。

──個人営業として、それぞれどのように業務を進めていますか。

高橋 営業としては、お客さまに会う時間をなるべく多く確保する時間配分が理想です。私はお客さまとのコミュニケーションに費やす時間は仕事全体の7割程度ですが、事前準備も大切にしています。たとえば、承継案件の場合は保有不動産の評価を調査したり、資産運用はどのような方法が最適かを検討したり。資産状況を棚卸しするなかでお客さまの背景に想像をふくらませ、納得感をもっていただける提案につながるよう、下準備をしっかり行っています。
 
李 私もお客さまとお会いする時間を最も長く確保していますが、高橋さん同様、より良い提案は事前準備がすべてだと考えています。仕事時間の2割を準備に費やし、全体の1割の時間を使って、口座をお持ちの新規のお客さまに電話をし、困りごとはないかを伺っています。
 
お客さまとのコミュニケーション方法は、ケースバイケースです。店舗でお会いすることやお電話でお話しすることもありますが、赤羽はご高齢のお客さまが多いエリアなので、事前に連絡をして訪問するケースが多いかもしれません。お客さまの状況やニーズに合わせた、柔軟な対応と判断を要します。
 
高橋 個人営業の場合、お客さまと一対一で商談を行う中で、お客さまの反応を見つつ、自分がコントロールタワーとなって案件を進めていきます。案件を遂行しきるまでの登場人物が極めて少ないのが、他の営業との違いかもしれません。
 
もちろんチームとして横の連携はありますが、自分の頑張りによってお客さまにご満足いただける課題解決策の提案につながるため、個人営業としての責任感がやりがいにもつながっているように感じます。

(個人営業のやりがいを語る高橋さん)

お客さまとの信頼関係は、対話を重ね、小さな約束を積み上げた先にある

──エリアやお客さまの状況によって、コミュニケーション方法はケースバイケースとのこと。関係性はどのように深めていくのでしょうか。

李 どのお客さまとも、関係性を築くには会話を重ねるしかないと考えています。とはいえ、初対面の銀行員に対して、いきなりお金に関する情報をお話ししてくれる方はいないでしょう。
 
入社して間もない頃、ロビーで80代の女性の方の振込み手続きをお手伝いしたことがあります。そのご案内をきっかけにお会いする機会を持てるようになり、あるとき「親から相続した預けっぱなしの株式があり、資産をどうすればいいのかわからない」というお悩みを打ち明けてもらえたのです。
 
私を信頼して資産状況を開示していただいた以上、責任を持たないといけません。解決策を見つけるために、何度もお話を伺いました。〈みずほ〉がメインバンクではないお客さまでしたが、グループ会社の証券や信託とも連携して、最終的に資産の管理すべてを〈みずほ〉にお任せいただくことになりました。
 
当時右も左もわからない新人かつ、孫ほど年齢が離れた私を信頼してもらえたのは、会話を重ね、お客さまと一緒に未来への道筋を描けたからだと思います。異動の際には餞別の言葉もいただき、はじめてお客さまと深い信頼関係を築けたこの経験は忘れられないですね。
 
高橋 〈みずほ〉のプレゼンス自体が低い地域もあるので、その場合は会っていただける関係性の構築に時間を割かなくてはいけません。そしてお会いできたら、どういう人間かを自己開示するよう意識しています。
 
ある地権者の方の担当になったときのこと。歴代の営業担当が10年以上、お子さまのために遺言書の作成をすすめていたのですが、頑なに拒まれていたんです。「書きましょう」とアプローチするのではなく、会うたびに雑談をして距離が縮まったところで、理由を伺いました。土地の権利関係の複雑さゆえに、遺言書を「書くに書けなかった」というご事情が判明したのです。
 
法令上、銀行だけでできることには限りがあります。お客さまとの会話を糸口に青写真を描き、自分がコントロールタワーとなって、信託をはじめ、社外の土地家屋調査士や司法書士など適切な人へ相談・連携を続けた結果、「そうだ、それがやりたかったんだよ」と喜んでいただけました。
 
常に心がけているのは、自分とお客さまとの知識の乖離を埋めるコミュニケーションです。お客さまが不安にならないよう、わかりやすい言葉を使ったり繰り返しご説明したり。本当の意味でご理解の下に、お取引に進んでいただくことを大切にしています。そして、小さな約束を積み重ねていくこと。ご質問があれば帰社後すぐに調べて電話をするなど、そんなコミュニケーションが、お客さまからの信頼獲得につながると信じています。

自己研鑽で得た知見をお客さまに還元、そのサイクルを回し続ける

──お客さまとの信頼関係が結果につながる個人営業の仕事で、いちばんの面白さはどこにありますか?

高橋 お客さまから話を伺ってわからない情報は調べ、自己研鑽する。そして得た知見をもとに提案を行い、お客さまに喜んでいただいた結果、実績につながる。このサイクルをずっと回せるところですね。
 
個人営業は、税制やさまざまな法律、お客さまのニーズが変化し続けるなかで「これをご提案すればいい」という正解がない仕事です。FP1級に宅建、法令に幅広い知識を持ちたかったので行政書士の資格も取得しましたが、どれだけ学び続けても完璧にはなれません。それでも、お客さまから「調べてくれてありがとう」という言葉を聞けると、お役に立てている実感があります。
 
不明瞭な発言によってお客さまの信頼を失わないためにも、常に正しい情報を取りに行く自己研鑽を怠らない、そのサイクルを回し続けたいです。
 
李 お客さまと何度もお会いするうちに、お悩みを打ち明けてくれたり将来について相談してくれたり。お客さまと一緒に考えて、理想のライフプランの実現に伴走できる存在になれるのはうれしいですね。
 
お客さまによっては関係を築くまでに1年かかる方もいれば、3回お会いしただけで心を開いてくれる方もいます。どんなときでも目に見えて信頼関係が築けたと感じられるのは、やりがいでもあり、この仕事の面白さでもあると思います。

(お客さまとの関係構築への思いを話す李さん)

──おふたりの今後の挑戦をお聞かせください。

李 個人営業に就いて7年目になり、後輩も増えつつあります。目の前の目標としては、この仕事のやりがいやノウハウを伝え、後輩たちの可能性を広げられたらと考えています。
 
一方で、自分の可能性を広げるために、営業活動と関われる本部業務にチャレンジしてみたい気持ちもあります。まだ進む道が明確には見えていませんが、キャリアの選択肢を多く持てるのは、〈みずほ〉ならではだと思っています。
 
高橋 2軸のキャリアパスを描いています。現在、法人オーナーの方へご提案する機会が増え、同じ視座で会話ができるよう、財務状況の理解のために簿記を学んでいます。資産規模の大きなお客さまを担当するプライベートバンカーになり、経営に尽力している企業オーナーの方のお役に立ちたいと考えています。もう1点は、自身の経験やスキルを後輩に伝播して、〈みずほ〉全体の個人営業の営業力を底上げしていきたいです。
 
〈みずほ〉は銀行・信託・証券というグループ内のリソースを最大限活用できるため、お客さまに提案できることはどんどん広がっていると感じます。それに伴い、能動的に学ぶ姿勢が求められますが、知的好奇心と探究心を絶えず満たしていける環境だと思っています。好奇心を持って、チャレンジを楽しめる、そんな人たちと一緒に働いていきたいですね。

※インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。

採用ポジション
キャリア採用 個人向け営業https://hrmos.co/pages/mizuho/jobs/10000000048
2024年10月入社 ポテンシャルキャリア(第二新卒)採用 https://hrmos.co/pages/mizuho/jobs/1986364776911355904

【参考資料】個人営業の業務紹介

個人営業の役割
個人営業の仕事内容例
個人営業のキャリアパス例