「喘息」になりました。
子供のころから医者の先生に「気管支が弱い」とは指摘されていた。1ヶ月くらい前に風邪を引いて、一度はだいぶ落ち着いた。しかしこの1週間、再び喉風邪を引いたのか、異常なほどに咳き込み続ける毎日でどうしたのだろうかとずっと不思議に思っていた。思い切って休んで呼吸器内科に行ってみた。
呼気一酸化窒素51ppb、好酸球性炎症あり。呼吸抵抗検査報告書からの検査結果として通常値を大幅に超える異常を確認。若干COPD寄り。…難しい話はともかく、「喘息」というのが私に下された診断結果だった。
喘息の原因は様々でハウスダストやアレルギーから発症する人も居れば、風邪の延長線上で発症してしまう人も居るのだそう。気管支に炎症を起こすと気管支内の筋肉が収縮し、気管支を狭めてしまう。ざっくり言うとそれが喘息の仕組みなんだとか。
喘息と言うと小児喘息が割と有名で、私の友人にも何人か居たような気がする。そう珍しくない病気なのだな、という印象を持っているのは事実だ。ただ珍しくないからしんどくないなんて訳は決して無くて、「喘息」と診断されるまでの無抵抗状態のここ数日間の咳き込み方は私と会った人ならなんとなく把握頂けるだろうと思っているのだが…まぁしんどい。
実際に診断を受けて、まず医師から告げられたのは「この先一生、吸入薬を続けることになります」だった。初めて知ったが、喘息って治らない病気なのだな…。あくまで「症状が緩和する」「発作が出にくくなる」に留まるものであって、完全回復は出来ないらしい。
また、この吸入薬も「症状が出た時だけに使う」という訳ではなく、毎日欠かさず続ける必要があると言われた。これを怠ると気管支の中で炎症がぶり返し、「気管支リモデリング」という気管支内部を圧迫する症状になり、呼吸不全から最終的には窒息止む無し…とのこと。簡単にイメージするならば、人間の皮膚か傷ついてかさぶたが出来て、それが治ったあとってなんとなく皮膚が盛り上がっている状態になると思うのだが…それが気管支の中で起こる様な感じだそう。しかもこれは一度リモデリングが始まると元の状態には戻らず、良くて症状停滞、さもなくば悪化の二択。悪化の最終形態が窒息ってこと。
…喘息って死ぬ病気だった。これも初めて知った。
寝ている間にも注意が必要で、寝てる最中に喘息発作で窒息して死ぬ人も居るらしい。えー…何それ怖い…。ご冗談…じゃないですよね…(怯)明日から無断欠勤したら死んだと思ってくれ…いやまだ死ねない(何かを思い出した顔)
何より私の天敵だと思っていた煙草が更に天敵化してしまった。元々煙草の匂いだけで体調を崩すタイプの人間だったのだが、煙草の煙で発作を起こしかねないらしい。え、だめじゃん…金輪際職場の飲み会ご遠慮した方が良い感じかこれ。たぶん発症したばかりの私とくに危険なのかもしれない…。
喘息の吸入薬は効き始めるまでに1週間掛かるのだそう。それまでの期間は代替品としてプレドニンを処方された。えーこれ妹さんも飲んでるはずー。おそろいだねー(棒読み)
…と、冗談みたいな書き方しているが、ハッキリ言ってとてもしんどい。風邪じゃないのに咳が出るし、体は元気なのに体力は削られていく。咳は1回あたり2kcal消費、100回すれは200kcal…1日中咳き込んでりゃそりゃ体力が異常なほど削られていくのは当たり前だ。これを書いている最中も時折咳き込んでは呼吸器が異様な音を立てているのを自分の事ながら他人事の様に聞いている。
喉も痛い。ただ薬だってあまり頻繁に使えば副作用が出る。眠れないほど咳き込んだって誰も助けてはくれない。昨日の夜中も、きっとお隣さんだって「咳うるせぇな」くらいにしか思ってないだろう。私だって「治まらないな」くらいにしか思っていなかったのだから当たり前だ。
喘息患者のゴールにこう書かれていた。
「発作がおこらないようになり、健康な人と変わらない生活を送ること」
・健常人と変わらない日常生活が送れること。
正常な発育が保たれること。
・正常に近い呼吸機能を維持すること。
PEFの変動が予測値の20%未満。
PEFが予測値の80%以上。
・夜間や早朝の咳や呼吸困難がなく十分な夜間睡眠が可能なこと。
・喘息発作が起こらないこと。
・喘息死の回避。
・治療薬による副作用がないこと。
・非可逆的な気道リモデリングへの進展を防ぐこと。
…ここまで書いてて、わかってたはずなんだけど。私、病人なんですね。もう「健常者」とは呼べない立場なんですね。…こんなにも、元気なのにな。