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私が生まれた...いや、目を覚ました時、細目の男性、■■■がガラス越しに微笑んでいたのを覚えている。 名も知らず、状況も何もかもがわからない事だらけだったが、唯一この人だけは信頼を置ける事だけはわかった。 自分を包んでいた淡い緑色の液体で充たされていたガラスの筒から出ると、■■■が私に近付き言った。 「おめでとう、君は私の研究史上初の"成功作"だ。」 目覚めてからしばらくは、言語の発声の仕方や読み書き、自分達がどう言った目的の下で研究を行っているか等を学び、体が成長してく
何気ない日常の中に幸せを見出すコツは、大きな幸せを望むことではなく、小さな幸せを拾い集めて行くことだ。 しかし何てことだろう、今日はいい日になる。とても。 「うん、難しいのは追々覚えるとして、見込み通り元気がいいのはいい事だ。取り敢えずは採用かな、来週からよろしくね。」 「マジすか!?ありがとうございます!こちらこそよろしくお願いします!」 本来ならば声を抑えなければならない小さな会議室に、驚きと欣喜、少しの粗野を含んだ声が響いてしまった。 翡翠色の狐の前に座る3人の内、