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ため息俳句 蟷螂
蟷螂よ我は♂なり喰らはんや
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青蟷螂お主の目ならものものし
この蟷螂、♂か♀か判別できないのであるが、・・・。
さて、ウィキペディアの「カマキリ」の項の「共食い」の記述は読み応えがある、長文になるが、引用する。
共食い
カマキリ類では、同じ種類でも体の小さいオスが体の大きいメスに共食いされてしまう場合がある。稀であるが交尾の際も共食いが行われ、オスはメスに不用意に近づくと、交尾前に食べられてしまうので、オスはメスに見つからないよう慎重に近づいて交尾まで持ち込む。飼育環境下では交尾前に食べられてしまうこともあるが、自然環境下では一般的に交尾の最中(もしくは交尾後)、メスはオスを頭から生殖器までむしゃむしゃと食べる(必ずしも食べられるわけではなく、逃げ延びるオスもいる)。
一般に報告されている共食いは、飼育下で高密度に個体が存在したり餌が不足したりした場合のものであり、このような人工的な飼育環境に一般的に起こる共食いと、交尾時の共食いとが混同されがちである。交尾時の共食いも、メスが自分より小さくて動くものを餌とする習性に従っているにすぎないと見られているが、詳しいことは未だ研究中である。
共食いをしやすいかどうかの傾向は、種によって大きく異なる。極端な種においてはオスはメスに頭部を食べられた刺激で精子をメスの体内に送り込むものがあるが、ほとんどの種のオスは頭部や上半身を失っても交尾が可能なだけであり、自ら進んで捕食されたりすることはない。日本産のカマキリ類ではその傾向が弱く、自然状態でメスがオスを進んで共食いすることはあまり見られないとも言われる。ただし、秋が深まって捕食昆虫が少なくなると他の個体も重要な餌となってくる。
オスがメスに食べられた場合は、その栄養でメスに食べられなかった場合よりも多くの子供が生まれると言えるが、カマキリのオスは生涯に複数回の交尾が可能なので、一匹のメスに食べられて自分の子孫の栄養となることが、自分の子孫をより多く残すために必ずしも有利とは限らない。オスがメスから逃げ切って別のメスと交尾することによって、複数のメスからより多くの子孫を残せるという場合もある。
どことなく、人の男女にも通じるようなところがあるという友人がいた。好きな女性であれば、たとえ食べられようが喜んでくれるのなら、この身を捧げましょうというわけだ。さぞかしエキセントリックな人間かというと、日ごろは温厚な常識人であった。友人は小劇団所属の女優に恋をしていたのであった。彼女は酷く文学的で自分などは飲み会なんぞでは絶対に近くの席はご遠慮したい、そんな方であって、カマキリ的かと云えば、言えなくもない危なそうな色香。そうして、その恋はみごと成就したのであった。それから幾星霜、友人は相当に痛んでいるものの、今も生きている。女優は、子供を産んでさほどもなく、舞台から去ることにしたらしい。今はおばあちゃんであるが、あの妖しい眼差しは変わらずであろうか。