ため息俳句 再び「秋暑し」
上の駄文を書いたのが、8月22日のことであった。
あれからぼぼひと月になろうかという今日この頃に暑さは何事であろうか。
本日は9月19日、今日も今日とて、熊谷の最高気温は34度。体感はそれよりずっと暑くて、午後2時半過ぎ車でちょっと出ようとして運転席に座ると、もうたまらない暑さである。車外の温度はなんと42度、庭先に留めてある車だから、日差しが直である。それでも、9月の下旬にさしかかるこの時期の42度には畏れいった。
このところ、秋冬野菜の準備で午前中の二時間ほど畑仕事をする。それだけで、全身水をかぶったようにと云っても大袈裟とは言えないくらいの汗だ。必ずパンツまで着替えなければならない。
今朝気づいたのは、レモンである。今頃は青々としてはずのものが、茶色く錆びつている、日光があたる部分にである。
夜になっても、昼間の熱気が寝室にこもっていてエアコンをつける、7月以降毎夜のことだ。
お天道様に恨みを云っても致し方ないとはわかっているが、なんともはや。
俳句をたしなまれる皆さんは、歳時記に忠実でおいでだから、何とか秋の到来を感じとろうと感覚を研ぎ澄ませておいでだ。しかし、小生のような俗人は暑ければ暑い暑いと騒ぎたて、寒ければ寒いと泣き言を言う。こういうのは、もっとも風雅に遠い輩だといわれても仕方ないのだ。
たとえば、一茶にこんな句が、ある。
まだたのしまだ暑いぞよ三日の月 一茶
遊ぶ夜や門の暑さも今少し
老いの身は暑さのへるも苦労哉
秋がやってくれば忽ちに寒さが襲ってくる、いつまでも暑い秋というのは、本当に嘆かわしものかよと、一茶は笑いかけてくる。
暑き秋ひとりぼっちで梅茶漬け
臍辺りマンボウらしき残暑かな
秋暑し鍋底洗う手の怠き
本日9月19日は、正岡子規の命日である。
芭蕉忌は10月12日。
この二人の命日は、憶えておこうと思うのだが、必ず忘れている。