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ため息俳句49 ゆきやなぎ

 大江健三郎の訃報に触れて、書棚の小説の類いに目をやると、背にある名の大半は既に他界している。自分の読書範囲は何時の間にか停滞してきたのだ。
 かつて大江さんのある作品に、確かに助けられたことがある。そういう読書体験は自分には希なことで、忘れられない。だが、その1冊はどこかに紛れ込んでしまったらしくみあたらないのであった。


  ゆきやなぎしとどの露も留め置く