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高校生「男女別の更衣室より暖房!!」 埼玉県・県民コメント募集中

2025年共通テスト・「日本史探求」で漫画「意地悪ばあさん」を使い「女性の参政権」について出題※された今日この頃。男女別学・ナンバースクール※の面影を残す埼玉県で、「魅力ある県立高校づくりの方針(案)」に対する県民のコメントの募集が始まりました。

要は
埼玉県「教えて! どんな高校に通いたい? 皆さんの声 大募集」です。

県民コメントは令和7年1月10日(金曜日)から令和7年2月9日(日曜日)の募集です。メールでもFAXでも郵送でも送れます。
くわしくはこちら。

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「魅力ある県立高校づくりの方針(案)」に対する県民コメント(意見募集)の実施について

埼玉県のホームページ

わたし「学校(公立校)に希望ある?」
うちの高2に聞いてみました。
高2「暖房! 3時間目に切る(と寒い)」
わたし「だよねえ」

ナンバースクール(トップ高)とは関係ない高2には、3時間目で切られる暖房の時間延長の方が重要らしいです。

PTA説明会では先生方は「予算の関係で灯油代が上がって、生徒には悪いけど、暖房をつけられる時間が決まっているんです」とのこと。

私は気になるのはこちら。

「同じ教室でお年頃の男女が一緒に運動着↔制服に着替え」

埼玉県では、男女更衣室が足りません。もしくはそもそもないです。土地代とか費用の関係でしょうか。

なので、一緒に教室でお着替え。まあ、高2は気にならないそうです。個人的には、下に体操着を来ていても異性がいる前でシャツやスカートを脱ぐのは抵抗があります。こういうところ、

「(明治の日本の)お風呂が混浴で、驚いた」
と書き残した外国人を思い出します。

学校によっては掃除の時間は制服NGなので、掃除の時間にも体操着に着替えます。「スカートorズボンの下にハーフパンツをはいて登校」が暗黙の決まり。

真夏でも制服の下に半袖とハーフパンツを着こんで登校します。
「暑そうだわ~」
なんで制服で掃除ダメなのかさっぱり分かりません。問い合わせたところ
学校「ダメです」

母校の、長野県の中学校はOK.だったなあ、今も同じだろうか。
まあ、「スカートの下にジャージを着るのは禁止」だったため、上はセーラー下ジャージだったけど。
令和の長野県の小学生の姪っ子は「スカートの下は短パンをはく」事になっていて、時代だなあ、と思います。

話がずれました。こういった施設の希望も出せます。よかったらどうそ。

おまけ
「まず生徒の環境を整えよう!」ということで、職員用のトイレも古い設備の学校もあるそうです。快適な環境が必要なのは生徒だけではないです。離職率の高いそうですし、早めになんとかなりますように。

※女性の参政権
他の漫画を探して欲しかった。これだと「女性参政権にまつわる社会情勢を女性が理解していない。」で終わっている。

「それなのに参政権を与えるのか?」否定することもできるし、「女性はもっと勉強せよ」励ますのか。どちらもできる。選ぶのは読者。
そうなると社会に石を投げるという点で、この漫画でいいのかな?

出題された漫画は71年3月21日号の掲載で、松本清張の年譜を通して日本近現代史について扱う第6問の問5で登場。注釈には当時、社会派小説家のが「女性に選挙権を持たせるべきではない」と発信して論争を呼んでいたことが示されている。  

漫画の内容は、この発信を松本のものだと勘違いした意地悪ばあさんが、松本の自宅前で大音量でラジオを流して執筆を妨害。「女にセンキョ権があってわるい???」と怒るが、松本に勘違いを指摘されて逃げ帰る――というオチだった。
(中略)

 サンデー毎日では実際に71年2月28日号で、石川の「婦人参政権亡国論」が載っている。女性は自主性が弱い存在だとして「タレント候補でも出てくればあの人、姿がいいわ、声がいい、ゼスチュアがいいわというように(中略)みんなが一つの方向に流れてしまう」などの理由で、女性は選挙権を持つ必要がないと断じている。  

さらに「女房が寝坊をして亭主の朝飯を作らない、インスタント食品で家族の食事を賄う、赤ん坊の産着を縫わずにデパートで買う」ことへの非難や、「男と女が同じことをするのは、自由でも平等でも解放でもない」などの文言が並ぶ。

 これに対し、作家の瀬戸内晴美(寂聴)は翌週の3月7日号で「亭主関白亡国論」を掲げ、女性を家庭内の役割のみに押し込めようとする論調に真っ向から反論。その後も他の論客が誌面上で主張を繰り広げており、読者の反響があったことがうかがえる。(省略)

共通テストに「意地悪ばあさん」登場 女性参政権巡る論争の題材に
記者・西本紗保美 1/18(土) 21:19配信


※ナンバースクール
「男子は大学に進学、女子は家庭に入る」これを前提とした時代(人間の代表が男性で、男性が女性のことを決めた時代)に設立された学校です。改行・太字はわたしです。

旧制高等学校は最終的には全国に39あったが、明治期に創設された旧制一高から旧制八高までは、政官界に卒業生を早く送り込んで後発の学校よりも優位に立ったため、他と区別するため、特別に「ナンバースクール」と呼ばれた。

なお、後発の官立旧制高等学校はナンバーを校名にふることを止めて自治体名を用いたことからナンバースクールと区別する意味で「ネームスクール」と呼ばれた。

ただし、ナンバースクール、ネームスクールのいずれも、公文書や書籍・資料類等で使用実績があっても法律上で規定された定義名称ではなく、あくまで慣習的な愛称として用いられたもの。

また、この存在により、旧制中等学校やその後の新制高等学校を取り巻く環境・文化にも影響を与えた。ナンバースクールが新制大学に取り込まれて以降も、ナンバースクールを前身とする大学を他の国立大学より格上と見なす風潮が長く残った[1]

ウィキペディア

男子校と女子校で一対で、俗に伝統校と呼ばれ、男性OBは地域経済の要となりました。引用部分では<政官界>といわれてます。埼玉県に残っている別学校はこの流れを汲んでいます。

現在、「男子校・女子校・共学校がほぼ同じ偏差値内で選択肢がある」と言えるのは浦和地区だけです。

他の地域では共学校・女子校・男子校は「ほぼ同じ偏差値内」とは言えません。資金的・体力的・精神的に通いにくい場所に「平等」が用意されいてもそこまで行けなれば、絵に描いた餅です。

設立当時、女子OBは高い教育を受けても、学校の目的が<良妻賢母となり、男性を支える>ことが前提なので卒業後・就職しばらくして結婚→パートがスタンダード。男性同様に家庭を持ちながら出世、女性OB自ら経済の要となれるのはごく一握りの人達だったと思われます。

また、ナンバースクール出身者は愛校心が強く、卒業後も派閥を作り自分の後輩に親しみを覚え、引き立てがちです。

これらの点から、自然と<意思決定層が男性>に傾いていくのです。
意思決定層の性別に偏りがある社会とはどんな社会でしょうか。

例えば地震の際の避難所運営者が健康な男性ばかりだと、女性や子供等の視点が欠けやすく、生理用品の配布・授乳場所など問題が起こりやすいと分かっています。

「でも、地震て特別だよね?」
と思った方、非常時に起きる問題は日常の時には隠れていた問題です。最初から全くなかった問題ではありません。

つまり、
「複数の属性(ABC)を持つ集団が物事を決めようとするとき、特定の属性(A)の発言権がないか、もしくは重視されない場合だと、その属性(A)の視点が欠けがちになる」
これが、埼玉県が共学化を進める一側面でもあります。

1月10日X(元ツイッター)で「共学化について暇なので誰か議論しませんか。考えに至った背景を聞きたいです。」という趣旨のポストがあったので書いてみました。これを一度で140字説明する技術はわたしにはないです。

反対する別学OB・高校生の意見はこんな感じです。
「伝統を守る」
「男子からの避難地」「女子からの避難地」
「後輩に同じ環境を与えたい」
「他県は共学化しても、男女差別はなくなっていない」
「当事者の高校生の意見を聞いてほしい」
「一件の苦情より3万の署名を優先してほしい」

ただ男子校と一緒に反対運動してるのは、女子校にとってマイナスだと思います。

女子校の出身者の主張のひとつは「(男子がいなくても)女子だけで何でもした・できる」なので、男子校と一緒に別学を残す運動をしていることは「矛盾しているのでは?」と。女子校独自の展開が欲しいです。

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水亀 由紀子
1日1にっこり。 たまに違う「ほっこり」でないものも書きますが、よろしくお願いします。「いただいたサポートはノート内で使う」というポリシーの方を見習い中です。