いつかの道、いつもの実家への帰り道
いつかの道、いつもの実家への帰り道
車椅子の父の病院の付き添いで、月に1〜2度実家へと帰る道
駅から道路を通って帰ることもできるけど、いつも川沿いの道へ
春は早咲きの桜が咲き、川沿いの家々に咲く花々を見ながら、「おはよう、可愛ね」と心の中で声をかける、「綺麗だね」とiPhoneで写真を撮る。早朝だから、時々、お家の人が植物に水をあげていて、「綺麗ですね写真撮ってもいいですか?」と声をかけると、
どうぞと門を開けてくれる人や、月下美人が咲いたから、これも写す?と嬉しそうに中から持ってきてくれる人もいて、みんな植物を我が子のように愛しているんだなってほっこりする。
お花がないところでは、川に亀や魚が今日もいっぱいだな、街と違ってのどかだなぁとほのぼのと。鴨の親子がスイスイ泳いでいたり、白鷺がギェーっと鳴いてビックリしたり、早朝にカラスがカァーと鳴いていると、神の使いか?なんて思いながら、次の花咲く場所へと歩く。
紫陽花や風にゆれる萩の花、マーガレットやコスモス、椿や大好きなサルスベリ、季節に合わせていろんな花が咲いている。のどかだなぁ、幸せだなぁと、父の病院のことはすっかり忘れて、心は目の前の綺麗に夢中。
街と違って空が広くて気持ちいい。晴れの日も雨の日も曇りの日も、空はいろんな表情を見せてくれる。太陽の恵みや自然の恵みに感謝して、父と母の待つ実家へと帰る。
あと何回一緒に過ごすことができるかな?
長生きしてねと、心の中でそっと願う。