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日記 #107 熱い食べ物を冷ます

 ファミレスでドリアを注文した。しばらくして届いたドリアは、表面がグツグツと泡立つほどに熱されていた。これはすぐに食べられないなと思い、放っておくことにした。数分ののち、スプーンを手に取ってドリアをすくった。数分で熱が冷めるはずもなく、スプーンを差し入れた箇所から湯気が立ち昇った。口内を火傷するのは嫌なので、すくったドリアに何度も息を吹きかけて、食べられる温度まで冷ますことにした。それでも熱かったが、火傷もせず、美味しく味わうことができた。

 この「熱い食べ物を冷ます」行為って、何気なくやっているが、なかなかに凄いことではないか。目の前に美味しい食べ物が据えられているのに、すぐに食らいつくことをせずに我慢する。息を吹きかけ、どうにか食べられる温度に持っていく。理性的というか、知性を感じる行動ではないだろうか。
 動物で言えば、サルが芋を洗ってから食べたり、ラッコが貝殻を割って食べるのに似ている。そのまま食らいつくことはせず、回り道をしている。彼らにも知性があるということだろう。理性とも言うかもしれない。

 熱い食べ物を冷ます程度だと、理性とは言えないかもしれない。もっと、人間だけがおこなっていることと言えばなんだろう。
 例えば、ローンを組まずに物を買ったり、仕事を我慢して趣味のための金を稼いだり、だろうか。目先の小さな利益に食い付かず(あるときは不利益を被ってまで)、未来の大きな利益を得ようとする。ここまでいくと相当に理性的だ。人間的と言ってもいいかもしれない。

 他にもいろいろと政治的な意見が浮かんだが、ここに書くのは不適切なので、やめておこう。これも一つの理性かもしれない……。

以上

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3/22の作業ログ
作業時間:50分
作業内容:コードネーム[SQ]1,300文字執筆

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