日記 2月15日

久しぶりの実家。
子なしでお泊まりするなんて、いつぶりだろう。

今夜は母が同窓会に出席するということで、父と2人で映画を観た。
2人っきりでの映画鑑賞だなんて、幼少期に訳もわからず連れて行かれた映画館で観た、寅さん以来だ。

娘と2人っきりになる気まずさを感じたのか、それと何も考えていなかったのか、当たり前のようにTVをつけ、録画してあったらしいサウンドオブミュージックを観始める父。
一体何回観てるのか分からないくらい、父はこの映画が好きだ。なので、昔からもちろん家族でも度々観ている。それでも大好きな映画は何度観ても飽きない気持ち、わたしもよく分かる。

気づいたら、泣けてくる、と言って、こちらからは見えない角度で、父が涙を拭っていた。
そんな風に、娘の前で素直に感情を表す父を見て、わたしと居てリラックスしてくれてたのだろうか。だとしたら嬉しいな、と思った。

よく喋る母とは違って、いつもは必要なこと以外はあまり多くは話さない父との関係なだけに、ふいに訪れた2人だけの時間は、ぜんぜん想像もつかなかったけど。
同じ映画をただ一緒に静かに観て、なんだか不思議な、でもありのままの、自然な父と娘の時間だったなぁと思う。

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