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グラフィックデザインとの出会い(3) イメージマッピング

またなにもためになりそうなお話しになっておりません当noteでございます。
むかし話ばかり、自叙伝めいて参りましたが、ひとまず徒然なるままに書き進めております。
もし気が向きましたら読んでみていていただけるとうれしいです。

今回は、当時は理解することが出来なかった講義が今となっては、実は1番役に立っていた事に気づいた。というお話しです。

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イメージマップを作る講義

2年生になって絵や作品を作るという以外の、ちょっと経路の違う講義が現れました。
講義的には作品というよりは仕事ロールプレイなのか、このイメージマップの講義は、全くわたし的には生理的に受け入れるコトのできない講義でした笑

というか、なんか雑誌から切り抜きを持ってきたり布の切れっぱなしやカラーチップを貼り付けたりという、、、これはコラージュ??
アート志向で描きたい作りたい系に傾倒していたわたしには全く受け入れがたい内容で、危なく単位を落としそうなところまでいったのです。
おそらく、それが何に役に立つものなのか、何のためにそれを行うのか、誰のためのものなのか、、などなど、まったく理解できていなかった事が原因だったということを今になって思うのでした。
それをキチンと伝えられなかった先生が悪いのか、理解できないわたしが原因なのか、講義として、仕事の経験がまだ無いわたしたちに実務に乗っかった内容を教えるというのはとても難しいものだったのかな、とも思います。
絵で捉えるとイメージマップの様なモノは何かゴチャゴチャした1枚の絵の様に見え、そしてその絵のどこを見るの?ということばかりに気を取られ、本質が理解出来なかったのです。


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伝えたいことがまず先にあり

これは絵ではなく、自分の頭を整理すると共に、他の人と「像」の認識を合わせるための作業であり、どんな感じでどんなモノをこういう感じで考えている、と言うことを伝える手っ取り早い手段。

例えば人が人にモノゴトを言葉で伝える時に、出来るだけ共通の言語でもって、アレがこうなりコレがああなってと、その伝えたい人に対して分かりうる言葉をたくさん使って何とか伝えようとします。
もっと分かりやすく言うと、例えばおばあちゃんにスマホの便利さを伝えておばあちゃんにもぜひ使ってほしい。スマホの便利さを友達に伝える時に使う言葉と、おばあちゃんに伝える時に使う言葉は、その対象者に合わせて、自然とそれぞれに分かりやすい言葉選んで話していると思います。

この表現なら分かるだろうとおばあちゃんに合わせたはずの言葉がうまく伝わらなかった時があったとすると、それはそのおばあちゃんを理解出来て無かった。という事になる。
だったらと、他のおばあちゃんを思い浮かべて、じゃあコッチかな?アッチかな?と自分の頭の中をフル回転させて、あなたの頭の中にあるおばあちゃん像を想像しながら焦点を絞っていく作業を無意識にしている事と思います。
そのアレとかコレがいわゆるあなたの頭の中にある「引き出し」になると思います。

その「引き出し」が多ければ多いほど、おばあちゃんにあなたの思いが適切に伝わるのではないかと思います。
ではその「引き出し」を増やすには?というと「おばあちゃん」という生態を知る事に他ならない。沢山の色々なおばあちゃんを知る必要があります。


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あなたの考えている「便利」とおばあちゃんの考えている「便利」は違っていてあたりまえ そしてそれは、あなたのプレゼンテーションを補助するもの

スマホの便利さを知り尽くしたあなたは言葉に限らず、おばあちゃんに対してスマホ便利術なんて本を取り出す事もなく、すかさず自分のスマホを取り出し、実際にその便利さを伝えようとするが、その手順すべてを一から十まで見せながらやっていては、おばあちゃんは途中で飽きてしまったり、集中が途切れてしまったりしてしまうことはあなたもわかっている事。それでは本当にあなたの伝えたいところまで辿り着けないかもしれない。

だとすると、あなたはその便利さを不要なところはなるべく見せずポイントを絞りなるべくテンポ良く飽きさせない様に伝えようとしているはずです。
それは、あなたがその便利さはナニかを知っていて、あなたの頭の中の「引き出し」に仕舞われているからできる事なのです。

あなたはおばあちゃんに対して、おばあちゃんにもこれは便利なはずと思って伝えているはずなのに、おばあちゃんにとっての便利ではないかもしれない。
ただきっとあなたはおばあちゃんに絶対便利、という確信をもっているので、その便利さを如何に伝えようと、おばあちゃんとの共通の言語を見つける作業を無意識にしているはずです。

あなたの頭の中での「おばあちゃん引き出し」と「あなたのスマホ便利引き出し」がうまく掛け合わさった時に、あなたのおばあちゃんにあなたがスマホをどう便利と感じているかを適切に伝える事が出来るのです。


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やはりまずは伝えたいことが先にあるから作れる

「便利」という事に絞りましたが、相手の理解度を理解し、それを補足するものという事は前に説明いたしましたが、実に仕事上で、上司やまた、あなたのお客様が必ずしもデザインなど感性な部分に強いと言うわけではないのです。
わたしの言う「かわいい」とあなたの言う「かわいい」が違うように、自分の手を離れてしまっても、間違いなく自分の意図が伝わるように、絵でも言葉でも映像でも、使えるものは何でも使って、手っ取り早くあなたの考えていることを伝える術がイメージマップなのです。
まずは伝えたい事が先にあり、イメージマップの出来上がりの姿は、絵に限らない、イメージマッピングは「コラージュ」に止まらない、様々な可能性を秘めたモノなのです。
今となっては何かを始める前の最初のアプローチとして行うこの手法にはとても助けられています。
皮肉なものです。1番苦手意識があり、当時は何なのあの講義?っと思っていた作業が、仕事上において何かを提案しなければいけない場面に直面した時、イメージマップ、またはムードボードとして、自分が考えているその「雰囲気=イメージ」を伝えるために手段として無意識の内にソレを作り始めた。。。
やはり「伝えたい」と言う気持ちがそうさせたの思います。
また、それは今でも自分の頭の中を整理するために行う作業となっています。

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