キミは何者? マックの公式キャラ、グリマス君のゲームをやってみた
2023/6/12。米マクドナルド社がこんなページをリリースした。
『グリマスの誕生日』(英語ページしかないので直訳)というブラウザゲームが遊べるページである。
企業が無料で誰でも遊べるゲームをブラウザにあげる試みはとても面白いのだが、そもそも皆さんはグリマス君自体を知っているだろうか?
グリマス君って?
何せ、ウィキペディアにもこのくらいしか情報が載っていない。
とはいえ「なんとなく見たことあるな~」という人もいるのではないだろうか。
その要因は恐らくハッピーセットだと思われる。
「あ~、あったあった!」と一部の世代はピンとくる人もいる筈。私も何なら幼少期に家にあった気がする。
しかし、最近のハッピーセットと言えばアニメコラボがほとんどで、そうでなくともマックの公式キャラと言えばピエロのドナルドというイメージが定着している現在、グリマス君とその周辺の公式キャラたちは日本では忘れ去られるどころかそもそも知らない人も多いという状況なのだ。
ちなみに、海外と日本でも様々な理由からドナルドはちょっと下火気味なんだとか。メディアにはいなくとも、キャラとしては定着しているのはドナルドのすごいところだ。
どんなゲームなの?
「そもそもなんでこんなページを?」ということだが、現地では紫色―つまりグリマス色のマックシェイクを発売したプロジェクトの一環でこのようなゲームをリリースしている(日本のマクドナルドでは実施していない)。
販促としてゲームを丸々一本作る。これだけで結構面白いのに、消費者の心を掴むのはそのブラウザ上のデザインである。
もちろん実際にプレイする面白さはしっかりあるのだが、その感想を述べる前にまずはこれを見て欲しい。
ボタンに"あ"とか"選択する"とかよく分からないことが書いてあるのはページに自動翻訳機能を掛けてしまったが故である(申し訳ない)。
正確にはアルファベットの"A"、そして下部の緑の細長いボタンは左から"SELECT"、"START"と書かれている。
そう、ここまでくればピンときた人もいるだろう。
あのゲームボーイそのままのデザインなのだ。
ちなみに、このデザインが反映されるのはスマホ版のみとなっている。
PCで遊びたい方には残念なお知らせだが、操作性はスマホ版の方が直感的で個人的にはやりやすかった。特にPCゲームに不慣れな人はスマホから遊んだ方がいいかもしれない。
実際に遊んでみた
さて、では実際にどんなゲームなのだろうか。
このゲームはタイトルの通り、ビビッドパープルのワガママボディ・グリマス君のお誕生日会が開かれるところから始まる。
しかし、冒頭から早速ハプニングが。
なんと、グリマス君が誕生日ケーキを吹き消す時間になっても友達が一人も捕まらない。可哀想すぎる。
とはいえ、これはグリマス君がぼっちキャラなのではなく、いつものお友達が何故か来ていないというだけ。
グリマス君的には、なんとしても彼等をケーキの火を消す前に呼び集めたいのだ。
と、いうわけで………
シェイクを集めることになった(なんで?)。
兎にも角にも、グリマス君のパーティーを成功させるためには招待客のためにパープルのシェイクをたくさん用意しなければいけないのだ。涙ぐましい…。
元ネタがあるのか不明だが、シェイクを集める決意の後、突如現れた謎の少女に助言されるグリマス君。
彼女がいうことには、ハンバーグラー(ハンバーガー怪人みたいなあの男)が大量のハンバーガーを抱えて走っているのを見たらしい。
どう文脈としての繋がりがあるのか私の英語力ではいまいちだったが、ここでもグリマス君は少女にとにかくシェイクを拾うことを勧められていた。
そして、グリマス君はスケボーを持って旅に出る。
はい、こっからが操作パート。こうやってドット絵になると愛らしさが増す。ぽてぽてとした体型だが、なかなかアグレッシブにスケボーを乗り回している。
操作はPCだとキーボード、スマホの場合はゲームボーイ風のボタンをタップしながらアクションをしていく。直感的で簡単な操作だが、コツはいる。
これがかなりクオリティが高く、ちゃんとギミックや障害も乗り越えていく必要がある。たとえば…
こんな風にマックのポテトが落ちている事がある。一見するとこの手のアイテムはプライズだと思いがちだが…
当たるとコケてタイムロスになる。初見殺しか。
そうそう、言い忘れていたがこれは制限時間内に画面上に散らばるシェイクを拾い集めながらゴールまで辿り着く必要があるのだ。
…と、こんな感じで進めていきつつ、ボリュームとしては2ステージでパーフェクトクリアとなる。ブラウザゲームとしてちょうどいい具合だ。
もちろん、グリマス君の誕生日会がどうなったかというストーリー展開もあるが、それは自分の目で確かめて欲しい(可愛いので)。
この後、あいつらもしっかり出てきてくれる。
ちなみに、1ステージの2面ではギミックも追加され、しっかりと難易度が上がっていた。
もっと言うなら、スケボーは最終的に捨てる。
この企画、結局何が良かったって、グリマス君の魅力に気付けたことだ。ドット絵も相まって、グリマス君、普通にめちゃ可愛い。
グリマスという名前は直訳すると「しかめっ面」ということらしいが、全然そんな表情は見せることなく、むしろ朗らかな笑顔であることがほとんどだ。メルカリの出品を見るとおぞましい意味不明なビジュアルのグリマス君も確かに存在してはいるが、こんなにぽてぽてしていて愛らしいキャラがマックにいることに感謝。日本でももっとグッズを出してくれないかなー。
そして、何よりこんなにクオリティの高い、しかも誰でもプレイできるコンパクトなゲームを作ってくれちゃう心意気がとってもステキ。ゲームプレイ中にもあの「♪ぱらっぱっぱっぱ~」のメロディアレンジが終始流れている拘りっぷり。苦手な人でも、コツを掴めると割と楽しめるようになるから、ちまちま隙間時間にでもプレイしてみて欲しい。
ちなみに、現地のこのパープル色シェイクの評判なのだが…
めちゃバズってた。あとグリマス君は味蕾らしい。ファーストフード店の味蕾キャラて…。現地では結構ネタ枠のキャラクターなのだろうか。
※ゲーム画面のキャプチャ掲載は制作元のKrool Toysに許可を貰っています。