超常現象との距離感
あいかわらずメンタルの状態がよくないのだけれど、それを理由に「きょうはとりあえず寝よう……」という日々を繰り返しているとこのまま自分の書いたものが何も残らず人生が終わっていく気がしたので、きょうは寝る前になんとか書いてみる。まあ残らなかったところでなにがどうなるというわけでもないのだけれど……。
きのうの夜9時からさきほど朝6時まで、心霊系の配信があった。ごめんなさい、気力がないので「すべては動画の概要欄でご確認ください」という感じなのだけれど、(わたしが思うに)人類史上もっともスーパーナチュラルな事象が発生しつづけている、三軒茶屋にあるヨコザワ・プロダクション(以下、ヨコプロ)にてその配信は行われた。本来ニコ生で行われる予定だったそれは、例のサイバー攻撃によって決行不可能となったためにYouTubeで行われた。ニコニコスタッフが(おそらく相当)がんばってコメントが流れるようにしてくれていたけれど、配信や出演されてる方々に対して心ないコメントが流れていくことにわたしは耐えられなかった……。コメントが流れない版もあり、どちらもアーカイヴが現時点では残っているので、見逃した方や、そもそも配信のことを知らなかった方で心霊に興味がある方はぜひ観てみてほしい(上の写真は、配信の最後に行われた記念撮影の様子)。
●コメント合成なし版
●コメント合成あり版
また、去年にはヨコザワ・プロダクションを舞台にしたドキュメンタリー映画もつくられていて、いまならPrimeの見放題枠に入っているのでこちらも未見の方はぜひ。
●後藤剛『三茶のポルターガイスト』2023年
さらに、この作品の続編があさって6月21日に公開される。こちらの監督は豊島圭介さん。いまはどこの業界も厳しい戦いを強いられており、映画業界もむろん例外ではなく、どうやら初日の動員数がかなり大事な指標になってくるようなので、ご都合がつく方はぜひ!
さらにさらに、関連書籍もあるので貼っておきます🙇
●横澤丈二『日本一の幽霊物件 三茶のポルターガイスト』幻冬舎文庫、2023年
●横澤丈二『30年間事務所に出た幽霊が教えてくれた 死後の世界』KADOKAWA、2024年
さて、わたし自身はたんなるホラー好き(初級)で、霊感はなく、これまで不思議な経験をしたこともまったくといっていいほどないのだけれど、霊については、「霊的存在が存在しないことを証明できていない以上、存在している可能性は否定できない。というより、これだけ多くの体験談が人類史に残っている以上、そういった存在とのチャンネルがつながるかどうかという違いが人々のあいだにあるだけであって、まあいるのだと思う(けれど「信じている」と自覚するとほんとうに出会っちゃいそうで怖いから、その「まあいるのだと思う」という気持ちが自分にバレないようにふだんは振る舞う)」という立場だった。なので、鬼の首をとったかのように激おこ調で「幽霊なんているわけないでしょ!」という人たちとは相性が悪い。
そんなわたしでも、ヨコプロとの出会いは衝撃的だった。上述のとおり、まあいるのだろうねとは思っていたけれど、ヨコプロの場合はそんなこちらの控えめな態度など気にするそぶりもなく「むろんいますけど、なにか?」といった感じでばんばんポルターガイストを起こしてくれる。「やっぱいたんだね。そうだよね」とあごに手を当てたり紅茶をすすったりするような気品をわたしは持ち合わせておらず、「え、本当にいたの!? いや、そうだろうとは思っていたけど、え、でも、あれ、こんなにはっきり映るん!?」といった感じでパートナーと盛り上がった。パートナーはわたしよりは懐疑的な立場だったのだけれど、そんなパートナーも「いや、これはもういるでしょ!」となった。
わたしは映画や今回のような配信でしか、つまり画面越しでしか体験していないけれど、一連の現象がいわゆるなんらかのフェイクなのだと疑う材料をもっていない。それが幽霊と呼ぶべき存在なのかどうかはまだ不確定ではあるけれど、現状の自然科学で説明ができない現象であることは確かだと思う。否定派、懐疑派からすれば目の前で目撃したところで結局は「なんらかの仕込みでしょ」と思うだろうし、自然科学の領域にいる人は自然科学のパラダイムの中だけで検証しようとするため、現状の自然科学で説明できない現象については「ありえない」と思考を止める。だからわたしはこの点について詳細な論証をすることはしないけれど、一連の出来事の中心にいる横澤丈二さんと角由紀子さんがうそをついているとはわたしには思えないし、今回の配信などを観ていても、懐疑派の人が提示する「こういう可能性なのでは」という仮説のほうが超現実的に響く。
わたしは横澤さんや角さんの活動をこれからも追いかけていきたいし、このヨコプロの件については、もっと多くの人が、世界中の人々が誠実に観察や検証を重ねていって、いつの日かその全容が解明される世界がきたらおもしろいなと思っている。