Emmy Awards 2024(エミー賞2024)
今年のエミー賞が終わった。結果はこちら。よさげな文章を組み立てる力はわたしにはないので、以下、箇条書きで備忘録を。
わたしは『The Bear』の大ファンなので、本作が11部門受賞したのが本当にうれしい。FXはディズニー系列なので、イスラエルの虐殺のことを考えると手放しでは喜べないけど……。
『Girls』のデジことEbon Moss-Bachrachも受賞(コメディシリーズ部門助演男優賞)。薬物依存のときもあったけどここまで輝いてるよ😭
Liza Colón-Zayasはラテン系でコメディシリーズ部門助演女優賞を初受賞! わたしは真田やアンナ・サワイよりもこれがうれしい(本記事のトップ画像はLizaが自分のインスタにアップした写真の一部。トロフィーに部門やLizaの名前などが記載されている)。
『The Crown』は観てないけど、Elizabeth Debickiはとてもクールだと思っているので彼女が助演女優賞(ドラマシリーズ部門)をとったのはうれしいし、いまからでも『The Crown』観たくなってきた。
そんなElizabethとJeremyが雑談してるのもいいね。
Bowen Yang、Kristin Wiig、Seth Meyers、Maya Rudolphの4人が何やら楽しそうなことしてていいね。
『True Detective』もまだ観られてないんだけど、Jodie Fosterが主演女優賞(リミテッド、アンソロジーシリーズ部門)をとったのもやっぱうれしい。感動。初テレビ出演作だった気がするのでこれがエミー賞初だけど、もう安定感がすごい。
『Feud: Capote vs. the Swans』のNaomi Wattsにもとってほしかったけど、Jodie Fosterと同部門なのでわたしが選定委員の一人だったら悩んでフリーズしてた。
Bob Newhart、もういないんだよね……(´;ω;`)ブワッ
局・プラットフォームごとにみるとFXが36、Disney+が7、ABCが7部門でとってて、もうディズニー圧勝。
真田広之ってアメリカでは映画にしろTVにしろ、『Sunshine』(2007)、『Speed Racer』(2008)、『Lost』(2010)、『Extant』(2014)、『Helix』(2014-2015)、『Life』(2017)、『Avengers: Endgame』(2019)、『Westworld』(2018-2020)などなどSFでがんばってたイメージあるけど、結局時代劇でとったね。
真田は不倫した末に家族より役者業が大事だといって離婚した男なので、アメリカの作品で観るたびに「がんばってるな。すごいな」と思いつつ「でも……」といつも思ってる。今回も思った。手塚理美は恨んでいないどころかできれば復縁したい感じまで匂わせてるからまあそこはよかったねと思うけど、でも子どもの気持ちはどうなんだろうってやっぱり考えちゃうよ。
真田はこの20年間の努力がとうとう実を結んだという意味で確かにすごいし、プロデューサーも務めているので真田のことばかりフォーカスしがちなのもわかるんだけど、真田よりキャリアが全然浅いという点からすると、むしろアンナ・サワイの受賞のほうが何倍もわたしはすごいと思った。ドラマシリーズ部門の主演女優賞、ほかのノミニーは『The Morning Show』のJennifer AnistonとReese Witherspoon、『The Gilded Age』のCarrie Coon、『Mr. and Mrs. Smith』のMaya Erskine、『The Crown』のImelda Stauntonですよ? この中で勝つとかもうほんとすごい(もちろんドラマシリーズ部門の主演男優賞のノミニーもすごいのは承知の上で書いてる)。個人的には『Mr. and Mrs. Smith』のMaya ErskineがめちゃくちゃクールでファニーだったのでMaya Erskineにとってほしかった気持ちも強い。
あと、『Shogun』のことで「これはポリコレじゃない」「むしろポリコレだ」という議論が一部で巻き起こっててちょっとしんどい……。わたしは当該作品がポリコレ要素を含む作品であるという意見に何も反論するところはないのだけれど(というか未見……)、作品がその要素を含むかどうかと、その作品がエミー賞で賞を獲得したとなったときに選定者がどのような意図をもっていたかという話はまったくの別問題なので、たとえば、すごく露骨に嫌な書き方をするならば「ここでアジア系に一回勝たせておけばエミー賞には多様性があるということを示せる」というアリバイづくりのような思惑がなかったとは言い切れないですよね。で、その思惑が真実だったとして(ハリウッドはいまだに男性中心主義、白人中心主義であることを批判されつづけているのだから十分あり得るし、そもそもエミー賞やアメリカといったことに限らず、賞というものが「公平公正」であるというのはなかなかの幻想でしょう……)、そしてそれを知ったとしても、なおわたしたちは「とはいえこの受賞にはたとえばアファーマティブ・アクションとしての意味も大いにあり、大変喜ばしいことだ」という判断をすることもできるわけで、ポリコレである/ではないという議論を狭い視野でしている様子を見るのはちょっとわたしにはしんどい。
『Shogun』フィーバーという一過性の祝祭が、海外ドラマを観る人を少しでも増やすことにつながったらよいなとは思う……。
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