退院しました。
無事、先週末に退院しました。
入院の理由は よかったら
お暇な時間に読んでいただけると嬉しいです。
右胸にがんが見つかり、
左胸は 遺伝子異常BRCA2による予防切除で 両胸全摘出しました。
術後の廃液の量がなかなか減らず
ドレーンの管を抜くのが
予定より遅くなり
半月近く入院ということになりました。
病室では カーテンを開けっ放しにしてもらっていました。
単に 「暗い」ということと、
みなさん 重病患者さんが多い中
やはり、
入院中は カーテン閉めっぱなしです。
コロナ禍もあり 今は
患者さん同志 会話禁止という貼り紙もしてあったりします。
余計に 気持ち重たくなるなぁ、と思ったりもして
話はできなくても
「おはよう」の挨拶くらいしたいな、と
個人的に考えたのです。
もちろん 話したくない、挨拶したくない、そんな気持ちの人もいると思います。
それぞれでいいと思うのです。
と、そこまで 深くは考えてませんでしたが(笑)
入院中 自由にしてました。
こんなふうに。
時には 絵を描いていたら
看護師さんが入ってきて
「何を描いてるの?見たいなぁ」
と。
「いやですいやです(笑)」
「見たい見たい」
の末、
「ぞ、ぞ、ゾウリムシですけど…」
と見せたら
「うわ、すごい!」
「色鉛筆もあるから いつでも言ってね」
と言っていただいたり(笑)
術後すぐ
名前を呼ばれて 目が覚めた時
手術台の上で、
ぼんやりしていました。
そこへ
満面の笑顔の若いドクターの顔が
ひょこっと 目の前に現れました。
とにかく いちばんに
飛び込んできたその笑顔は 一瞬にして わたしに安心感をくれました。
病室で 何度か回診に来ていただいた時
その笑顔のお礼がずっと言いたかったのに
なかなかタイミング的に言えず、
「必ず、お礼は言おう」
そう決めてました。
5日目くらいに ようやく言えたと思います。
「あ、先生。手術台の上で先生の笑顔に ほんとうに救われました。ありがとうございます。」
若いドクターは 少し照れくさそうに
「いえいえ。」
と応えてくれました。
半月も入院していたので
回診に来てくれるドクターや
たくさんの看護師さんとも
いろんなお話をして
楽しく過ごしていました。
あ、そうそう。
同じ病室の人とも
ぺこっと挨拶したり
たまに
「おはようございます」
と言い合ったり。
そして。
退院の日。
ひとりの看護師さんが
「〇〇さん、よく空見てたから 空見上げたら 思い出すかもなぁ」
って話してくれました。
「うんうん、思い出してね。また来ますって言いたいけど 言いたくないし(笑)」
と ちょこっとたのしく会話。
その後は 動物の話で盛り上がった看護師さん、
会いたかったなぁ、と思っていたら
退院当日の担当で
思わず
「うわ、会いたかったんです。」
って 最後にまたまたちょこっと動物の会話。
朝の食事をいただいてから
退院準備もできて
同室のふたりに
「お大事に。」
と 軽く声をかけて帰ろうとしたら
おふたりが
「いつも明るくされていて ほんと癒されました!」
「ありがとうございます。がんばります。変わります。」
え。
うそ。
びっくりしました。
正直
カーテンを開けっ放しにしてることで
逆に 嫌だなとか思っていないかな、と
少し 気にもなってたのですが。
そんな嬉しい言葉で
送り出してもらえるなんて。
この時の気持ちは
大きな大樹が 風に揺れて
枝を揺らして 伝えてくれたような
心地いい振動でした。
人が苦手なわたしですが
自然体では過ごせています。
今回の入院で また
改めて 感じるものを
たくさんプレゼントしてもらったと思います。
時空を越えた
たくさんの愛に感謝します。