ねこのひげと ナニモノデモナイモノ
大きなからだの
大きなしろねこ
ふさふさもふもふの
そのしっぽは かぎしっぽ
大きなからだの
大きなしろねこ
のそのそ歩く
ねっこがついた長く白いひげが
そっとおちた
ねこにとっては
ただのぬけひげ
だから もういらない
『じゃあ、じゃあ、じゃあ。
もらっていい?』
まんまるなくりくりひとみを かがやかせた
小さな小さなナニモノデモナイモノ
長い白いねこのぬけひげを
ぎゅっとだきしめた
大きなからだの
大きなしろねこは
ちらっと見たけど
すぐにねむった
小さな小さなナニモノデモナイモノは
うれしくて
ほっぺが ぴんくにそまった
小さな小さなナニモノデモナイモノは
頭に 白いわたげを
たくさんつけていた
風にのって
そのわたげで とぶんだって
きっと
小さな小さなナニモノデモナイモノは
とべる
だって
なにでもないから
なににでもなれる
どこにでもいける
大きなからだの
ふさふさかぎしっぽをもつ
大きなしろねこの
長いぬけひげをだきしめて
つぎの 風にのる
三日月の夜にとぶ
細い細い三日月の夜にとぶ
長いねこのひげは
魔法につかうんだって
ねっこのついた長いひげを
見つけて うれしかった
小さな小さなナニモノデモナイモノ
大きなからだの
ふさふさかぎしっぽをもつ
大きなしろねこの
長い白いねっこのついたひげを
ぎゅっとだきしめて
小さな小さなナニモノデモナイモノは
細い細い三日月の夜に
風がふくのをまっている
急に書きたくなったので
思いつくまま 言葉を並べてみました。
写真は 拾い画です。