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Brother, Jack McDuff - Goodnight, It’s Time To Go (1961)

ジャックマクダフというとヒーティングシステムと呼ばれるカルテット時代のR&Bに片足突っ込んだようなグルーヴやその後のジャズファンク時代が人気ですがそれ以前に録音された本作はジャズ的なブルースフィーリングたっぷりのサウンドなのが特徴です。この水玉のシャツを着てタバコの煙をふかすジャケットのハードボイルドで不健康な写真やビビットなオレンジを背景にしたタイトルもまたかっこいいです。

Spotifyだとジャケと曲順がちょっと違います。

メンバー
ジャックマクダフ:オルガン
グラントグリーン:ギター
ジョセフトーマス:ドラム
ハロルドヴィック:サックス

グラントがジョージベンソン、ハロルドがレッドホロウェイに変わるとヒーティングシステムになります。

Goodnight, It’s time to go
ドゥーワップグループのスパニエルズのカバー。一本調子なオルガンとサックスのコール&レスポンスをメインにしブルージーで泥臭いサウンドで娯楽としてのジャズの真髄です。

Snactified Waltz
アップテンポの曲でコンガのようにドラムセットを叩くリズムがかっこいいです。まだ若くキャリアを始めたてのグラントグリーンのキレのあるソロやオルガンには欠かせないハロルドヴィックのサックスソロもほどよくソウルフルかつバップ的でかっこいいです。

McDuff Speaking
荒っぽくスウィングするアップテンポナンバー。ジャンプするようなリズムギターにトレードマークであるしつこく同じフレーズを繰り返すアドリブなど主役はグリーンではないかタイトルはGreen Speakingにすべきではと思うほどグリーンが冴えわたっています。

A smooth one
ミディアムテンポのブルースナンバー。10分という長尺でルーズなグルーヴを作り出しそれに乗ってコッテリとしたアドリブを披露しています。特にハロルドヴィックのソウルフルなテナーがかっこいいです。

I’ll be seeing you
スウィンギーで軽快なテンポの曲。シンバルを使ったシャープなドラミングや歌うかのようなテーマが印象的です。

コネクション: ジョセフトーマス
ジョセフトーマスは何故かジョーデュークスという芸名を名乗り始めます。ある時はヒーティングシステムの一員として、またある時は16ビートを刻みつつその長いキャリアをマクダフバンドのドラマーとして活躍します。その間に出したソロアルバムは一枚(しかし実質マクダフのアルバム)、マクダフ以外のミュージシャンのサイドマンとしての活動は10枚あるかどうかというマクダフと二人三脚の人生です。