ジョージクリントン自伝
今日はジョージクリントンの自伝の紹介をします。ジョージクリントンといえばPファンクのリーダーにしてJB、スライに次ぐファンクの改革者でもあります。
そのなかでもやっぱり1番興味深かったのはジョージとスライの関係。80sあたりからこの2人がつるんでいたのは知っていましたが、ここまで仲が良かったとは!。特にライブの時間ギリギリまでホテルに閉じこもっているブーツィーをスライが説得しに行った話は音楽のセンスの凄さや奇人エピソードにばかりスポットが当てられるスライの素の人間性に触れたような気持ちになりました。(ここまでジョージやブーツィーと親密で前座を務め、プライベートでも長い時間一緒に過ごしたならアルバム制作に手を貸してもよかったのにと思います。そうしたらいいアルバムが2、3枚はできたはず。)
またファンカデリック結成前のジョージのエピソードも面白いものが多くあります。音楽性をドゥーワップからモータウンスタイルに変更していざモータウンのオーディションを受けた時、スタッフがマーサ&ヴァンデラスのマーサリーヴスだったとか、同じ時にオーディションを受けて受かったグループがのちのスプリームスだったなんていう話は歴史の裏側を覗いたような気持ちです。
70sの音楽業界の話でありがちな胡散臭い取り巻きや利益を上手いこと自分の元へ引き寄せようとする怪しい人間の話もあります。薄っぺらい感想ですが音楽業界って怖いですね。
一つ残念だったのがジョージが陰謀論的な意見を持っていること。(特にジョンレノンは何者かに自分たちの利益に反すると判断されて暗殺されたという意見。)個人的な話ですが高校時代1番嫌いだった先生がゴリゴリの陰謀論者でジョンレノンはCIAに消されたとウンザリするほど言っていたのでジョージがあんな奴と同じ考えなのかと思ってちょっと悲しいというガッカリというかなんか複雑な気持ちになりました。
サラッと書いてあるのでページ数の割にスラスラ読めます。でも一個一個のエピソードが濃いので内容が薄く感じるということもありません。3000円と少し高い値段ですがもし読む機会があれば是非読んでみてください。(僕は図書館で借りました)