G.C Cameron - S,T (1976)
元スピナーズのリードボーカルのG.C.キャメロン。彼がスピナーズにいたのは短期間でしたが2nd Time Aroundの評価の高さゆえ存在感は大きい物があります。彼の脱退理由はジャクソン5のジャーメインと同じくモータウン社長の家族と結婚し親族になっていたためでした。そんな彼の2ndアルバムの本作では複数のプロデューサーとアレンジャーを起用しクレジットはないもののデイヴィッドTウォーカー初め腕利きセッションミュージシャンを集めて制作されています。どのプロデューサー、アレンジャーの曲も良いですが特に良いのが二曲あるレオンウェアの曲。他にもモータウンとブルーノートの両方でアレンジャーとして活躍したウェイドマーカス、当時のソウルには欠かせないジーンペイジ、さらにG.Cキャメロン本人もプロデュースを務めており人によるアレンジの違いを楽しむもよし、ノンクレジットのミュージシャン達を予想するもよし、素直にバリトンからファルセットまでを行き来するGCの歌唱を楽しむもありです。
Dream Lady
人懐っこいメロディやリズムが印象的な曲。アレンジャーはウェイドマーカスです。
Me And My Life
ダイアナロスの弟T-Boyロスとレオンウェアがプロデュースを手がけておりレオンらしいがっしりとしたグルーヴにメロウなメロディがのるとても良い曲です。76年なのでマーヴィンのI Want Youやレオンウェアのソロ用に書かれたけどGCに譲られたのかもと想像してしまいます。
If I Ever Ever Lose This Heaven
レオンウェアの曲ですがレオンはアレンジにもプロデュースにもノータッチ。しかしオリジナルのファンキーさを引き立てた前半からメロウに盛り上げていき間奏部ではメロウとファンキーを織り交ぜるアレンジはとても良いです。
Include Me In Your Life
GCの伸びやかな声が印象的なソウルバラード。ジーンペイジがアレンジャーです。
Don’t You Want To Give It Up
GCがプロデュースした曲でファンキーで辛口なサウンドがかっこいいです。
Truly Blue
アレンジャーはウェイドマーカス。こちらも人懐っこいリズムなのでウェイドはこの頃こういうサウンドを得意としていたのかもしれません。またどちらの曲でも他のアレンジャーが使っていないシンセサイザーを使っています。
The Joy You Bring
GCのプロデュースでまろやかなミディアムナンバーでデイヴィッドTウォーカーが得意とするフレーズが聴こえてきます。
Share Your Life (Let Me In)
Include Me In Your Lifeと同じくジーンペイジのアレンジでファルセットが印象的です。ストリングスはもちろんコーラスやほんのりジャズっぽくて柔らかいアコピとバリーホワイトっぽいサウンドです。
Storong Love
GCのプロデュース。力強い歌とファンキーでスリリングな演奏が印象的です。
It’s So Hard To Say Goodbye To Yesterday
ジャクソン5で有名なフレディペインのプロデュースとアレンジによる曲。映画の主題歌でボーイズ2メンもカバーしたらしいです。キーボードとストリングスを巧みに使ったフレディらしい哀愁あるアレンジが印象的です。