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Janis Joplin. Pearl(1971)

ジャニスジョプリンというとチープスリルが有名ですがサイケで荒いサウンドと激しすぎるシャウトがあまり好きではなかったりします。個人的にはPearlが1番だと思っています。いままでのサイケロックやブルースから離れソウルやルーツロックに接近したサウンドはロックとしてもソウルとしてもどちらでも聴けます。オリジナルは10曲ですがレガシーエディションでは没テイクを8曲、70年のフェスティバルエクスプレスというザ・バンド、バディガイ、グレイトフル・デッドなどと共に行ったツアーのライブ音源が追加収録されています。今日はこのうちオリジナル曲と没テイクを紹介します。(ライブは明日紹介します)

メンバー
ジャニスジョプリン:ボーカル、アコースティックギター
ジョンティル:ギター
リチャードベル:ピアノ
ケンピアソン:オルガン
ブレッドキャンベル:ベース
クラークピアソン:ドラム
ボビーウォマック:アコースティックギター

Move over
ファンキーなリズムがかっこいいブルージーなソウルナンバー。イントロのタイトなリズム、グルーヴィなベース、ダイナミックなオルガンとほんのりジャジーなピアノ、ブルージーなギター、ダイナミックなボーカルの全てがかっこよく、たまたまこの曲を聞かなければこのアルバムを聴くことはなかったはず。

Cry baby
ジャジーなバラードナンバー。ど迫力のイントロとサビがびっくりしますが、その他は落ち着いたアレンジです

A woman left lonly
マッスルショールズ風のサザンソウルナンバー。調べてみるとダンペンとスプーナーオールダムの曲だったので驚きました。

Half moon
都会風のファンキーなソウルナンバー。リズムギターがかっこいいです。

Buried alive in the blues
ジャニスが録音中に亡くなったためインストになってしまった曲。ファンキーで荒っぽいリズムの上をヘヴィなギターが暴れ回る曲です。

My baby
ゴスペル風の演奏とボーカルの曲。中盤のギターとオルガンのソロがかっこいいです。ロック、ソウル、ジャズとなんでも演奏できるメンバーの腕に驚きます。

Me and Bobby McGee
カントリー歌手のクリスクリストファーソンのカバー。ほんのりソウル風のSSWっぽいアレンジで淡々としたボーカルが印象的です。後半はテンポを上げてカントリーロック風にしています。

Mercedes Benz
拍手(靴音?)だけをバックにした曲。この曲も死が理由で演奏がついていないですが演奏やコーラスのないこと、最後に笑って終わるのが切ない気持ちになります。

Trust me
ボビーウォマックが作った曲でこの曲のみギターで参加しています。素朴で硬いけど柔らかさも感じる演奏です。同じ年にスライの暴動に参加しガボールザボのためにブリージンを書いたりとボビーにとって忙しい一年だったはず。

Get it whille you can
アーシーなロックバラードナンバー。この曲に限らずですがリチャードのピアノが入ると一気にジャズっぽくなります。

ここからがボーナストラックです。

Happy birthday John
スタジオでのジャムですがかなり気合の入ったかっちりとした演奏です。

Me and Bobby McGee (Demo version)
演奏はアコースティックギターだけの弾き語りバージョン。SSWっぽい感じでこれはこれでいい演奏です。

Move over (altanate version)
リズムとオルガンを下げて代わりに拍手を入れています。ロックっぽい雰囲気にガラッと変わっています。

Cry Baby (altanate version)
この曲はあまりアルバムバージョンと違いがありません。ただ中盤で長めの語りが入ります。

My baby (altanate version)
ブルース色の強い荒い演奏です。

Pearl
ゴスペルとソウルジャズをミックスしたようなアーシーなインストナンバー。