John Patton - Let 'em roll (1965)
本作はオルガン、ギター、ドラムにヴァイブを加えた珍しい編成での録音です。この編成はビリーウッテンのライブ盤など決して多くは有りませんが名盤率が高いです。ビリーウッテンのそれはヴァイブもアツアツのファンクサウンド天国でしたが本作はクールなソウルジャズでコテコテしたものを聞き疲れたコテコテ好きにおすすめです。ジャケットはビビットな配色とセンスあるデザインがとても60年前の作品とは思えないです。個人的にはリードマイルスのデザインの中でも最高峰の一つじゃないかなと思います。ちょくちょくブルーノートのジャケをTシャツをだしているユニクロにはこれのTシャツ化もお願いしたいです笑
メンバー
ビッグジョンパットン:オルガン
ボビーハッチャーソン:ヴァイブ
グラントグリーン:ギター
オーティスフィンチ:ドラム
Let 'em roll
ヴァイブの効いたクールなソウルジャズナンバー。アドリブの一番手はグラント、二番手はジョン、三番手はボビーですがバッキングが賑やかなのであまりソロという感じがありません。
Latona
ほんのりラテン調のグルーヴィーなナンバー。ラテンリズムとヴァイブの組み合わせがとてもヒップで最高です。
The Shadow Of Your Smile
当時のヒット曲のカバー。オルガンの弾くメロディはイージーリスニングのような音ですがヴァイブが変な絡み方がジャズらしさを醸し出しています。ギター、ヴァイブ、オルガンとソロが続きますがこちらは普通にジャズバラードになっています。
The Turnaround
ハンクモブレーの曲でアップテンポのノリのよいソウルジャズです。グラントのいつもよりもテクニカルかつアップテンポのアドリブがかっこいいです。
Jakey
少し癖のあるテーマのジャズナンバー。スウィンギーなオルガンソロがヒップでかっこいいです。
One Step Ahead
R&B調のジャズナンバー。こういったジャズは当時ジャズファンからそっぽを向かれたそうですがソウルファンがブッカーT&The MG'sやキングカーティス、ジュニアウォーカー等のインストソウルの延長線上にあるものとして聞いたりはしなかったのか気になります。