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Gil Evans - The Gil Evans Orchestra Plays Of Jimi Hendrix (1974)
ジミヘンのカバーアルバムなのにジャケットはなぜかドアーズの1stアルバムのオマージュ?。ギルが人のいいおじいちゃんみたいな顔なのもあってジャケットだけ見ると孫喜ばせるために「ロックよくわからないけどジミヘンって人カバーしたよ」みたいな一枚になっていますがギルはしっかり予定を立てて準備を進め、ジミが亡くなった後他のギタリストにジミを演じてもらって完成させました。個人的にはジミのオリジナルよりこちらのほうが聴いた回数、愛着の深さ共にこちらが上です。
メンバー
ギルエヴァンス:キーボード、指揮
ハンニバルマーヴィンピーターソン:トランペット、ボーカル
ルーソロフ:トランペット
ピーターレヴィン:フレンチホルン、シンセサイザー
トムマローン:トロンボーン、バストロンボーン、シンセサイザー
ハワードジョンソン:チューバ、バスクラリネット、エレキベース
デイヴィッドサンボーン:アルトサックス、ソプラノサックス、フルート
ビリーハーパー:テナーサックス、フルート
トレバーケーラー:テナーサックス、アルトサックス、フルート
デイヴィッドホロウィッツ:エレクトリックピアノ、シンセサイザー
ジョンアバークロンビー、川崎遼:エレクトリックギター
キースラヴィング:ギター
ドンペイト:ベース
マイケルムーア:エレクトリックベース、アコースティックベース
ブルースディトマス:ドラム
ウォルタービショップjr:ヴァイブ、マリンバ、チャイム、パーカッション
スーザンエヴァンス:ドラム、コンガ、パーカッション
Angel
ジミの生前最後にリリースされた一曲。ジミにしてはソウルフルなバラードでしたがここでもクラシカルなイントロを過ぎるとデイヴィッドサンボーンがサックスでソウルフルに歌っています。
Crosstown Traffic / Little Miss Lover
ファンキーなエレキベースとハンニバルのソウルフルなボーカルがかっこいい一曲。これがギルエヴァンス?と思うくらいらしくないけどファンカデリックや初期のアース、ブラスロックあたりと合わせて聴いたらしっくりきそうな一曲です
Castles Made Of Sand / Foxy Lady
フルートを中心にした柔らかいサウンドから始まります。中盤はかっこいいテナーサックスソロが入りますが誰が吹いてるかは分かりません。Foxy Ladyになるとフルートがどこかの民族楽器みたいな音を吹き、シンセサイザーがフリーキーなサウンドを作ります。それがすぎると分厚いホーンセクションとドラムソロが交互に入ります。
Up From Skies
ギルらしいアレンジのアコースティックなナンバー。中盤の川崎遼によるワウをたっぷり使ったドープなソロがめちゃくちゃかっこいいです。実はこのアルバムのうちギルがアレンジをしたのはCastles Made Of Sand / Foxy Ladyとこの曲のみです。
1983 - A Merman I Should Turn To Be
ジャズロック色の強い一曲。ホーンセクションのアレンジやギターの音は完全にジャズロックのそれです。ジャズロック、プログレあたりとあわせて聴いても違和感なさそう
Voodoo Chile
エフェクターをかけて象の鳴き声みたいにしたギターが印象的な曲。シンセやヘヴィなギターもあるのでかなりスペイシーなサウンドです。
Gypsy Eyes
ファンキーなホーンセクションがかっこいいジャズロックナンバー。
Little Wing
スペイシーかつミステリアスなジャズファンクナンバー。エコーがかかって揺らいだボーカルが印象的です。
Up From Skies(Take2)
本テイクよりもスウィンギーなリズムのアレンジです。また中盤のソロを取っているのもハンニバルのトランペットです。どっちも違った良さがあるのでボーナストラックとして追加されて良かったと思います。