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Amp Fiddler/ Sly & Robbie - Inspiration Information (2008)
鉄壁のリズムセクションは古今東西様々なジャンルにいますが、ジャマイカ出身のスライ&ロビーは間違いなく上位に入る存在です。二人は出身地からも分かるように元々はレゲエを演奏していましたが次第にポップやロック、フュージョンの録音にも参加。さらにプロデュースも手掛けるなど単なる裏方に留まらない活躍をしていました。
一方のアンプフィドラーはデトロイト出身のシンガー兼キーボード奏者で90年代のPファンクで活動した他、デトロイトのハウスシーンやDJのJディラに機材の使いかたを教えるなど幅広いジャンルで活躍してきました。
本作はそんな三人がコラボした作品でレゲエ由来のうねりまくるグルーヴとスライストーンやシュギーオーティスから引き継いだローファイ宅録ソウルをミックスした一枚。シュギーに関しては本作のタイトルは彼の74年発表したアルバムと同じです。どちらかと言うとソウル色が強く個人的には2000年代以降のR&Bで一番好きなアルバムです。
メンバー
アンプフィドラー:キーボード、ボーカル
スライダンバー:ドラム
ロビーシェイクスピア:ベース
ダルトンブラウン、ラスケント:ギター
ブルースコブ、ウジア"スティッキー"トンプソン:パーカッション
Crazy Days
オルガンとしなやかなリズムがかっこいいファンクナンバー。アンプのボーカルはスライストーンにマーヴィンゲイの色気を混ぜてヘタウマにした感じでとても好きです。
Drama Inside
こもったリズムと色気あるボーカルの多重録音。マーヴィンゲイを思い出さずにはいられません。
I Feel On Wagon
デジタルビートを使ったノイジーな一曲。ただし重量級ベースやクラヴィネットがデジタルのビートに絡みつきながらうねるためデジタル的な質感なのにグルーヴは人の演奏ならではという不思議な一曲です。
You
レゲエのグルーヴがかっこいい曲。レゲエもアンプフィドラーのような個性的な声のシンガーが多いので言われなければ本場のレゲエだと思ってしまいそうです
Black House(Paint The White House Black)
アンプが参加したジョージクリントンのアルバムより。90年代のPファンクはヒップホップ過ぎて個人的には好みではないのであまり聞かずに手放してしまいましたがこちらはクールなファンクでとてもかっこいいです
Be Alright
リズムギターにクラヴィネット、アープシンセと70年代風の楽器がかっこいい一曲。ただ途中にマリオが土管に入る音に似たフレーズが流れます。
I Believe In You
70年代風の女性コーラスが華やかな一曲。淡々と刻まれるベースラインやシンプルながらも70年代間の強いギターフレーズがかっこいいです。
Serious
若干オルタナロックやダンスミュージック風のノイジーな一曲で個人的にはあまり好みではありません
Lonely
ほんのりダブ風のレゲエナンバー。リズムはもちろんクラヴィネットやオルガンも70年代のルーツロックレゲエ風でとてもかっこいいです
Vibrationship
レコードのノイズのSE入りのクールなファンクナンバー。TR808風の打ち込みがアンプの声と相まってマーヴィンゲイ風に響きます
Changes
アンプの塩辛い熱唱が印象的な一曲。
This World
うねりまくるベースがかっこいいレゲエナンバー。甘い女性コーラスが優しく響きます。