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Tony Williams Lifetime. Emergency! (1969)

マイルスデイヴィスの黄金のクインテットのドラマートニーウィリアムスにオルガンのコルトレーンといわれたラリーヤング、ジャズとハードロックを融合したギタリストのジョンマクラフリンのトリオというだけでなにか危険そうな匂いがしますが試しに一度聴くと病みつきになってしまうジャズロックのアルバムです。さらにいうと大きめの音で聴くと圧倒されるあまり語彙力が低下します笑。こんな激しいものをリリースしたのがヴァーブレコードなのはちょっと意外です。

Emergency
激しいドラムに凶暴なオルガンが絡みつくイントロがかっこいいジャズロックナンバー。イントロの後も激しいプレイが続きますがイントロの破壊力が凄くてクールな演奏に聞こえます。途中ラリーがオルガンのベースのみを弾くパートがありますがそのプレイが本当にかっこいいです。

Beyond games
トニーの語り入りのスローナンバー。ドラミングとは裏腹に幼い声でちょっと意外です

Where
この曲もトニーの語り入りのスローナンバー。この曲でのギターはマクラフリンらしさ多いのリードとジャックジョンソンの時のようなリズムギターを弾いています。一方オルガンは弾むようなタッチとビャービャーした音、フリージャズのようなアドリブと頭が混乱してきます笑。

Vashker
ロックっぽいフレーズ多めのアップナンバー。トニーの激しいドラミングもすごいです。後半は3人による煽り合いと化しています笑

Via de spectrum road
この曲ではマクラフリンはアコギ(ドブロ?)とエレキの両方を使っています。マクラフリンは一時期レッドベリーのようなカントリーブルースを聴いていたらしいですがその影響を感じるカントリーブルースらしいフレーズが多めです。一方ラリーはIn a silent wayでジョーザヴィヌルが弾いていたような浮遊感のあるサウンドでプレイしています。

spectrum
一転して疾走感のあるサウンドの曲。マクラフリンの歪んでいるけど重くないギターがかっこいいです。ラリーのソロはオルガンのコルトレーンというあだ名がなんとなく理解できるようなプレイです。

Sangria for three
オルガンが他の2人を引っ張るようなイントロからファンキーかつサイケなギターソロ、ドロドロしたギターとオルガンの掛け合い、3人が激しくぶつかり合う後半からなるナンバー。

Something spritual
タイトル通りスピリチュアルな雰囲気の曲。個人的にはジョンのギターリフが007のテーマに似ている気がします