ブルースブラザーズを見て
今週の火曜日NHKでブルースブラザーズが放送されていました。ここよかったなみたいなところをまとめてみました。ネタバレ注意です。
演奏
やっぱり演奏がいいですね。バンドメンバーは
ギターのスティーブクロッパーとベースのドナルドダックダンはスタックスのブッカーT&The M,G’sより
ギターのマットマーフィーはジェイムズコットンをはじめブルースミュージシャンのバックを務めた猛者。
ドラムのウィリーホールはアイザックヘイズのバックバンドムーブメントから(シャフトのテーマのドラムも彼です。)
キーボードのマーフィーダンは楽器の上手い俳優さんかこの撮影が初仕事の新人ミュージシャンみたいです。
トロンボーンのトムマローンはフランクザッパ、B,S&T,ギルエヴァンス、ビリーコブハムのバンドに在籍した猛者
サックスのルーマリーニはセッションミュージシャンでB,S&T、デオダード、山下達郎、リンゴスターらと共演
トランペットのアランルービンもNYに拠点を置いたセッションミュージシャンでCTIのレコードのクレジットでよく名前を見る人です。
本当にあの頃だから集められた一流のセッションミュージシャン達です。ゲストとして有名な歌手が出る事は珍しくないですがセッションミュージシャンがあんなに重要な役でたくさん出る映画はめったにない気がします。
小ネタ
どうでもいいですがちょっと気になった点を
食堂でThinkを歌うシーンのマットの尻に敷かれた旦那感がリアルでした。実際に映画出る時もあんなやりとりがあったのかな?あのシーン人が少ない上にずっとアレサが映っているから他にも人以上にリップシングがバレバレでちょっと気の毒でした。映画の音声の都合で生で歌ってもあのクオリティにはなったと思うけど…
楽器屋でレイがウーリッツァーを弾いたあともらってくぜと言っていますがその後の演奏シーンでウーリッツァーは弾いていません。ボロすぎて壊れちゃったのでしょうか。
ネオナチのリーダー役の俳優さんはヘンリーギブソンという不気味だったりクセの強いキャラを演じる事が多い方で中途半端にリアルなのがかえって不気味でした。彼が持っているピストルが第二次世界大戦中ドイツで使用されたルガーP08だったのは芸が細かい。カントリーバンドがハンティング用っぽいショットガンだったのもそれっぽいです。
サントラに収録されているのはブルースブラザーズの演奏曲のみですが劇中では2人がルイジョーダンやサム&デイブを聴いたり、バーでビリージョエルのJust The Way You Areのインストがかかったりエレベーターではイパネマの娘が、ネオナチとのカーチェイスから落下するシーンでワーグナーがかかったりとちょっとしたBGMも凝ってるなと思います。
133分版と148分版の違い
この映画は2種類時間の違うものがありテレビ放送やU-Nextで見られるもの、一部のDVDは133分版です。今回NHKで放送されたのは148分版。こちらの方がキャブキャロウェイが何者なのかやなぜネオナチに追っかけられているのかが、満席の理由がわかる上に謎の女の正体にも少しですが触れられているので物語の流れや登場人物を理解しやすいと思います。また最後短い方は監獄ロックに合わせて踊ってエンドですが長い方はJB、アレサ、レイ、キャブ、撮影スタッフが順番にワンコーラスうたい、スティーブとドナルドのソロが聴けて楽しいのでみるなら絶対に148分版を見てください。