Young - Holt Unlimited - On Stage
こんなに歓声がすごいアルバムは滅多にないです。観客みんなメンバーの友達なんじゃないかってくらいノリまくって歌い、叫び、笑ってます。このヤング-ホルトアンリミテッドってのはラムゼイルイストリオを脱退したリズム隊2人が自分らのいうことを聞く若いピアニストを雇って結成したグループでこの2人こそ元々クラシックの教育を受けバッハやジョンルイスが好きだというラムゼイルイスをコテコテの道に引きずり込んだ張本人なのです。だから演奏はラムゼイルイスよりも下世話でソウルフル。自分らが辞めた後の親分の曲を本家越えのノリの良さやっているのだから呆れを通り越して心だけライブ会場にタイムスリップしてラムゼイに負けるなと応援したくなります。名著「コテコテサウンドマシーン」で「おいラムゼイ聴いているか度」で4星を獲得していますがそれも納得の一枚です。
メンバー
エルディヤング:ベース
アイザックホルト:ドラム
ドンウォーカー:ピアノ
Mellow Yellow
イギリスのフォークシンガーのドノヴァンのカバー。オリジナルのへろっとしたサイケ感は一切なくアタックの強いピアノを軸にリズム隊が自己主張多めにゆるいグルーブを作り上手くない歌まで披露しています。この下世話でエンタメ精神全開なパフォーマンスはラムゼイとは絶対にできなかったであろうスタイルです。
The "In" Crowd
俺たちが一番リクエストされる曲という前置きを笑いいっぱいでするとグルーヴに引きずり込んできます。観客みんな友達かサクラなんじゃないかっていうレベルでノリのいいお客さんもまた最高です。
Wade In The Water
自分たちが抜けた後のラムゼイの曲のカバー。この商魂たくましいというかエンタメ精神にあふれているのか判断の付きかねる選曲が最高です。
Ain't That Something Money
金金金,,,とにかく金をくれ。そんな下世話すぎる曲まで披露。この評論家なら大衆迎合だと怒りを通り越して呆れそうな大衆芸能がたまらなくいいです。
Wack Wack
ベースとスキャットのユニゾンというジョージベンソンを先取りしたようなソロが印象的な一曲。途中で明らかにマイケルブレッカーと言っているのですがあのマイケルブレッカーのことでしょうか
Lady Godiva
シャンシャン鳴りまくるタンバリンが癖になるハイスピードのジャズロックナンバー
You Gimme Thum
ドンウォーカーのラムゼイ張りにダイナミックなプレイが堪能できる一曲。ベースもアルコ弾きまくり、ドラムも打楽器叩きまくりで最高です。彼は60年代後半にこのグループで3枚、70年代前半に自己名義のアルバムを2枚出したのみの中々謎の多いミュージシャンです。