Milton Nacimento - Travessia(1967)
MPBを代表するシンガーの1人のミルトンナシメント。ジャズやフュージョン系のミュージシャンとの共演も多く聴きやすいものも多々あります。本作はブラジルの歌謡祭で優勝された記念に録音された一枚。演奏はタンバトリオ(この頃はタンバ4)でアレンジはタンバのピアニストのルイスエサとデオダードの2人が行っています。ちなみにタンバもデオダートもミルトンもCTIからアルバムをリリースしています。
メンバー
ミルトンナシメント:ギター、ボーカル
タンバ
ルイスエサ:ピアノ、編曲
ベベト:フルート
ドリオ:ベース
オハナ:ドラム
Travessia
素朴なギターとボーカル。そしてそれを優しく包むオーケストラ。編曲はデオダート
Tres Pontas
サンバのリズムと儀式のようなコーラスが印象的な一曲。ルイスエサが編曲していますがデオダートの口当たりのよいアレンジとは対照的です。
Crenca
サイケデリックなオーケストラが強烈な一曲。ミルトンの声もどこかミステリアスに響きます
Irmao De Fe
これもサイケデリックなオーケストラですが若干ジャズ色濃いめです。
Cancao Do Sal
素朴ながらも力強いけどどこか優しさを感じるボーカルが印象的な曲。
Catavento
フルートの柔らかい音とソフトなオーケストラが印象的な曲。ドンセベスキーにも通ずるアレンジで後にタンバがCTIからアルバムを出したのも納得です。
Morro Velho
デオダート編曲で弾き語りをメインにしつつオーケストラを入れるアレンジが二人のアプローチの違いが見えて面白いです。
Giro Girou
メロディ自体はポップなものの演奏が前衛的な一曲。特にピアノの演奏はかなり前衛的なタッチです。ポップな演奏としてはフローラプリムをボーカルに迎えたドゥークピアソンのバージョンがよいです。
Maria, Maria Fe
映画音楽のようなオーケストラが印象的な曲。切々と歌うミルトンの声に引き込まれます
Outobro
ルイスの実験精神とポップなボサノヴァがいいバランスでミックスされた曲。