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Phil Upchurch The essential Phil Upchurch (1977)
ダニーハサウェイやジョージベンソンのバンドやチェスのセッションミュージシャンとしての活動が有名なシカゴ出身のギタリストフィルアップチャーチの3枚目のアルバムが本作です。本作の特徴はA面がNYのギタリストジョントロペイプロデュースのもとNYのミュージックを中心のプレイでB面はジョージベンソンプロデュースでLAのミュージシャンが中心であるという構成です。トロペイサイドはダイナミックな演奏でフィルはリードのみを弾きギターも自由なタッチです。ベンソンサイドは裏ブリージンと言えそうなまとまった演奏で少しフィルはギターリードとリズムの両方を弾き、抑え気味のタッチです。個人的にはフィルのリズムギターが大好きなのでリードとリズムの両方が聴けるベンソンサイドのほうが好きです。
メンバー
フィルアップチャーチ:ギター、ドラム、ベース
※トロペイサイド
スティーブガッド:ドラム
ウィルリー:ベース
リチャードティー:キーボード
ジョントロペイ:ギター
ロニーキューバー:サックス
※ベンソンサイド
ハーヴィメイソン:ドラム
チャックレイニー:ベース
ホルヘダルト:ピアノ
Strawberry letter 23
シュギーオーティスのカバー。ファンキーなリズムをバックに、リチャードのピアノを相棒にして原曲のメロディを活かしつつ彼らしいトーンで自由に弾いています。
Free
デニースウィリアムスのカバー。ゴスペルタッチのリズムをバックに美しく流れるようなトーンで弾いています
Good times
ギャンブル=ハフのカバーでゴージャスなホーン、ストリングをバックに出しゃばりすぎない寡黙タッチで弾いています。
Church street station
力強いファンキーな演奏がかっこいい曲。この曲ではフィルのリードよりジョンのリズムギターの方が目立っています。後半になるとフィルもブルーススタイルで目立つリードを弾き始めます。
ここからがベンソンサイドです。
It’s almost five
ブリージンに収録されていてもおかしくない角のあるリズムギターがかっこいいメロウなナンバー。
Foolin’ around
ボーカルを付けても違和感の無さそうなポップなタッチの曲。
Cyrenna
フィルがリード、リズムギター、ベース、ドラムを演奏しデオダートがストリングとホーンアレンジをした曲。両方のギター、ベース、ドラム全てファンキーでとてもかっこいいです。フィルだけでなくジャコパストリアスやアイアートのようなドラム以外のリズム楽器が本業の人が叩くドラムって独特のグルーヴがあって個人的にはかなり好きです。