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Mulatu Astatke - Ethio Jazz
エチオピア。コーヒー発祥の地であり、歴史的には古代に伝来したキリスト教が未だに信仰されているアフリカでは珍しい国です。レゲエ好きの方にはラスタ信仰で神格化されているハイレセラシエ一世が統治した国として知っているかもしれません。そんなエチオピアを代表するミュージシャンがムラトゥアスタトゥケ(アスタケ)。僕は彼のことは詳しくないので細かい解説はできませんがスピリチュアルかつファンキーなサウンドは知識が無くともクセになります。ジャケットに書かれている記号のような文字はエチオピアの公用語アムハラ語を記すために用いられるゲエズ文字。エスニックなサウンドともマッチしています。ゲエズ文字に関しては入力方法が分からない上に、文字化けせずに表示されるかも怪しいのでアルファベットに置き換えたもののみを用いました。また人名に関しても正式な読み方が分からないためアルファベット表記を用いました。
メンバー
ムラトゥアスタトゥケ:アレンジ、ピアノ、オルガン、ヴァイブ
Fekade Amdemaskal :サックス、フルート
Giovanni:ベース
Andrew :ギター
Moges:サックス
Yohannes : トランペット
Temare:ドラム
Dewol
モーダルなホーンとヴァイブがスモーキーなイントロから始まりエレピとモコっとしたオルガンが加わりますがこれもスモーキー。このモーダルでありながらソウルフルなさうんどはスピリチュアルジャズにも通ずるものがあります。
Yekermo Saw
サーフロック風のギターとモーダルでありつつもシャープでファンキーなホーンの取り合わせが面白い一曲。後半にはファズをかけてギターが再登場しますがギンギンなサウンドは微妙に異なりますがソニーシャーロックを思わせます。
Gubelye
エスニックなフレーズのサックスが印象的な一曲。この酩酊感のあるメロディがエチオピアの伝統的な音楽由来なのかは知識がないのでわかりませんが、安易なアメリカのジャズの模倣ではないことを強烈に感じさせてくれます。
Asmarina
フルートが舞うジャズファンクナンバー。ベースラインの頭だけがくっきりしているような演奏や、やや音割れしたローズピアノが印象的です。
Yetatit
スモーキーでエキゾチックなジャズファンク。
Netsanet
エキゾチックなジャズファンク。チャカポコとしたギターやコルトレーンの鼻歌のようなサックスソロが印象的です。ギターソロは歌わずギンギンとファズをまき散らすものでソニーシャーロックだけでなくジョージフリーマンっぽさも感じます。
Tezetaya Anchie Lidge
牧歌的なスピリチュアルジャズ。
Sabye
くちゃくちゃと張り付くようなワウギターとコンガのようなドラムが印象的なスピリチュアルジャズナンバー。
Ene Alanchine Alnorem
穏やかなフルートが美しいスピリチュアルなバラードナンバー。