忘れられない年上の友達のこと
みゆです。
今日は少し年上の今でも忘れられない友達の事を書こうと思います。
その友達はれいこちゃんといって、私より2歳年上です。ご近所さんで、私が小学2年生になる時の春休みに知り合いました。その頃に我が家は大きな団地に引っ越しました。その団地は、その頃に一斉に入居を開始したばかりの新しい所です。引っ越しの日は、大人の人達が作業をするので邪魔にならない様に私と弟は団地の公園に遊びに行きました。
たくさんの遊具があるきれいな公園。公園は、私達と同じ位の年の子がたくさん遊んでいました。しばらくすると、当時から人見知りだったにもかかわらず何となく一緒に遊ぶ友達みたいな子達ができてきました。
その中の一人がれいこちゃんでした。
れいこちゃんは、背も高くて優しくて頼もしいお姉さんの様な人です。私は長女だったため、姉が欲しいなと思っていました。れいこちゃんは私の理想のおねえちゃんの様な人で、私はすぐにれいこちゃんが大好きになりました。
普段は学年が違うのであまり接点はありませんでしたが、廊下などですれ違うと、いつも「○○(私の本名)~!!」と手を振ってくれました。たまに下校時間が同じになる時は一緒に帰ったりと、そんな時間が私は大好きでした。
そのうち、近くでそろばん塾が開校する事になりました。私やれいこちゃん、何人かの近所の子達はそろばん塾に通う事になりました。れいこちゃんと習い事!そろばんの練習もしましたけど、なによりれいこちゃんと遊べる事が楽しくて仕方ありませんでした。
少し離れた所に検定試験を受けに行く事すら遠足みたいで楽しかったです。そのそろばん塾はもう1か所教室があり、そこの生徒さん達と合同で年に2回ほどレクレーションがありました。例えばスケートに行ったり、草スキーに行ったり。そんな時は何日も前から楽しみで、当日も凄く凄く楽しい時間を過ごしました。
たまにはお家に遊びに行ったり、遊びに来てもらったり。学年も違うし、私も同級生の友達と遊んだりで、いつも一緒にいた訳ではありませんが楽しい日々は3年ほど続きました。
3年経つと、れいこちゃんは小学校を卒業して中学生になりました。あまり会う事も無くなったけれど、それでもたまに道で会うと相変わらず名前を呼び掛けて手を振ってくれました。制服を着たれいこちゃんは大人っぽくて、会えて嬉しいけれど少し遠い人になった様な気がしました。
そして、更に2年が経ち私も小学校を卒業して中学生になりました。れいこちゃんと同じ中学校に通います。中学校に入学して思ったのは、もう今までとは違うんだなという事です。どんなに仲が良かったとしても、校内では友達ではなく先輩なんです。特に1年生から見た3年生は雲の上の存在の人です。私の通っていた中学校は県内でも最大級の生徒数の多さで、校内でれいこちゃんを見かける事はほぼありませんでした。私は少し寂しいなと思いましたが、違う小学校から来た子達と友達になったり、部活や格段に難しくなった勉強に戸惑ったりで慌ただしい日々を送っていくうち少しずつれいこちゃんの事を思わなくなっていきました。
1学期が終わり、夏休みも過ぎ、2学期の中間試験のテスト前の部活休みで私は早い時間に帰っていました。すると、れいこちゃんの家の前を通った時いたんです、れいこちゃんが。れいこちゃんも気付いてくれて「○○~!!」って手を振ってくれました。私も手を振ろうとしたその時、見えたのです。れいこちゃんと一緒にいたのは、引退した部活の先輩でした。私は上げかけた手を降ろして、「こんにちは。」と会釈して通り過ぎました。
先輩がいなければ、れいこちゃんの所に行って一杯おしゃべりしたかったです。前みたいに笑って話したかったです。でも、それはかないませんでした。
れいこちゃんに会ったのは、それが最後でした。もう校内でも家の近くでも会う事はありませんでした。れいこちゃんの進路も分かりません。私も自分の事で一杯一杯な日々を過ごすうち、れいこちゃんの事を自然と忘れていってしまいました。
でも、大人になり少し余裕が出てくる頃になると、またれいこちゃんの事を思い出すようになりました。れいこちゃんの家は引っ越してしまっていたようで、どこにいるのかも分かりません。
もう会う事は無いと思うけれど、もしも、もしも会う事があったなら。私はあの日の事を謝りたいと思います。最後にあったあの日の事を。何年もたっているけれど、心に引っかかっている事を。
「あの時はごめんなさい。せっかく声を掛けてくれたのに、話せなくてごめんなさい。」
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