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疑惑

前の記事で、子供の頃のアルバムに父の写真が一枚もない
と書きました。

子供の頃の分厚く重い何冊もあるアルバムから、母が抜き取ってポケットアルバム2冊になって、父の写真が一枚もなくなくなったのですが、
父の写真を持っていたのを思い出しました。
私の結婚式の写真。

30年会っていなかったのは、結婚式に出席してもらったのが最後
ということなんです。


撮ったことも忘れていたけど、両家の親族揃っての記念写真。
あの人もこの人も亡くなってる。
そして、当たり前だけど、父も母も若い!
みんな若い!
私の両親は、今の私より若く、夫の両親は、今の夫より若い。


自分たちに子供がいないからか、あの時の両親が自分たちより若いなんて信じられない。
でも、二十歳を過ぎた子供2人を育てた学生時代からの友だちも
「中身があの頃と変わらないのに、私たちがあと何年かで還暦とか信じられない」
と言うけど。

そう思うと、父も母も色々あって大変だったよなぁと思う。

結婚式の写真は、友だちが撮ってくれたものに父が写ってるものも。


ホテルの中のチャペルでの結婚式だったので、
父とバージンロードを歩いたのです。
その時の写真もありました。

式が始まる前、歩く練習もしたなぁ。
でも、この日、父と何か会話をしたかは覚えていない。


子供の頃の父との写真を見たかったのは、
父を実感したかった
という気持ちだったけど、
結婚式のことを思い出して探してみたのは、
父の顔を確認したかったのです。

というのは、私って父と似てるかなぁ
という疑問が出てきて。


最近、兄は母に似てるなぁ
とよく思います。
私も自分で時々、母と似てる瞬間があって、ギョッとする時があります。
でも、兄も私も父に似てるかなぁ?

思い浮かべてみると、兄と父はふとした時の表情とか似てるのかもしれない。
でも、自分の顔を鏡でマジマジと見ても
父の面影を見つける事ができない。

そういえば、子供の頃、近所の大人たちに
「この子、誰に似たんや、かわいらしい」
と言われたのを思い出しました。(子供に言うお世辞あるあるなのかもしれないけど)
もしかして、父の子供じゃないとか⁈

子供の頃、父と母の子供じゃないと思い込んでいて、本当のお父さんとお母さんが迎えに来てくれる日を待っていました。
それは漫画やドラマの影響もあったのかもしれません。

再び、何十年ぶりかにうちの子じゃない疑惑がよぎりました。笑
今回は、母の子ではあるだろうと。
でも父の子ではなかった⁈
そうなると衝撃のストーリーが生まれます。

そんなこともよぎりながら、結婚式の写真で父の顔を見ました。
が、よくわからない。
父はゴルフが大好きで、常に真っ黒に日に焼けていたので、
似てるとは思えないのです。

それほど枚数もなかったけど、じっくり見ていくと
バージンロードを腕を組んで歩く父と私の横顔が。
ひとつひとつのパーツを見ていくと…
あ…
ありました。
似てるところ。
横顔で見るとはっきりと。
生まれて初めて知る父と似てる部分でした。

自分の横顔の好きじゃないところ。
父ゆずりだったんだ…。

疑惑は晴れました。

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