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思い出すのは

昨日は、父が怒鳴ったり、という
昔の話を書いたけど
常にそういう人だったわけではなく
母が一方的に弱い立場というのでもなく
思い返すときっかけは母の発言や態度にあったかもしれない
と、母のことがよくわかるようになって思うようになった。


父がキレやすい人だった
というのはあったと思うけど。

子供の頃からずっと母がかわいそうと思って育って来たけど、
何年もかけて、その呪縛みたいなものが解けて
父もこんな気持ちだったのかな
と思うことが今はよくある。


そういう気持ちになったのは、ここ何年かのことだから、
父に連絡しなかったことを後悔したと前に書いたけど、
今の私で、80を過ぎた父だったら
連絡取ったり、会ったり
交流ができたかもしれないし、
そんな関係になれたら素敵だったな
と思えるのであって、
ほんの数年前までは、
母の気持ちを考えると、そんなことはできなかったし、しようとも思わなかった。


父が亡くなったと知って
父を実感する何かを求めていたのだと思うけど
子供の頃の私と父が写った写真が見たくなった。

私の子供の頃の分厚く重い、何冊もあったアルバムは
十数年前に母が作ったダイジェスト版のようなものがポケットアルバム2冊になって送られて来た。
そこには父の写真は一枚もなかった。


父とは生活をした記憶はないけど
遊園地での写真や
旅行先での写真が数少ないけどあったのは覚えている。


小さい頃の父との写真で好きなものがあって
父の職場での父と私の何気ない瞬間の写真で
2歳くらいの私が着ていた淡い黄色の服や
そばに開いて置いてあった
絵本の中の赤や青や黄色の色や
私が手に取ってじっと見ていた大きな父の手や
それを立ったまま上から見ている父の姿を覚えている。

その同じ時に撮った私ひとりの写真はポケットアルバムに入っていた。



父が亡くなったと知ってから
思い出す父の顔はいつも笑ってる。


子供の私にやさしく笑いかけるやさしい笑顔
ではなく
父が自分の話をしながら
子供のように笑ってる顔。

父はどんな人だったんだろう
私は父がどんな人だったか知らない

亡くなってから思ったけど
子供のような人だったかもしれない。


人は亡くなると思い出は美化されるのか。

嫌なことは思い出さないのか
思い出してもゆるせるようになるのか


その答えはわからないけど
亡くなると
魂にかえるのだから
その人の本質のような
純粋な部分をより感じられるのかもしれない


と思うのは
やっぱり美化してるのだろうか。

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