バレンタインで思い出した広東語名曲:富士山下(イーソン・チャン)
《富士山下 》 陳奕迅 Eason Chan
作曲 Christopher Chak
作詞 林夕
閲覧注意:一言で《富士山下 》のあらすじを言うと、バレンタインデーで別れ話をする話です。もし甘々なラブソングをお探しならまた別の機会でご覧ください。
広東語歌詞&和訳※
Aメロ
攔路雨偏似雪花 飲泣的你凍嗎
這風褸我給你磨到有襟花
行く手を塞ぐ雨は雪のよう しゃくり泣きする君は寒くないか
このウィンドブレーカーはずっと君に着てもらいダメージもできた
連調了職也不怕 怎麼始終牽掛
苦心選中今天想車你回家
転職も怖くないというのに どうして引きずっているだろう
苦心の結果今日を選び 君を車でお家まで送ろう
Bメロ
原諒我不再送花 傷口應要結疤
花瓣鋪滿心裡墳場才害怕
もう花を贈らないことを許してほしい
傷口はかさぶたができる頃のはずだ
花びらで心の墓を詰められるほうが怖いんだ
如若你非我不嫁 彼此終必火化
一生一世等一天需要代價
もし私じゃなきゃダメというのならば
お互いがいつかは火葬される日
生涯その日まで待つ代償を支払わなければならない
サビ①
誰都只得那雙手 靠擁抱亦難任你擁有
要擁有必先懂失去怎接受
誰もが両手しかない その両手で抱きしめることはできても所有することはできない
何かを持つためにはまず失うことを受け入れなければならない
曾沿著雪路浪遊 為何為好事淚流
誰能憑愛意要富士山私有
かつては雪道で気を向くままに共に歩いたが
どうして良いことに涙を流すだろうか
誰でも愛する気持ちで富士山を独り占めにはできない
サビ②
何不把悲哀感覺 假設是來自你虛構
試管裡找不到它染污眼眸
なんならその悲しみを 君の作り上げた虚構とし
試験管からもその想像で瞳を染まる理由が見つからない
前塵硬化像石頭 隨緣地拋下便逃走
我絕不罕有 往街裡繞過一周 我便化烏有
往事は石のように固まり 縁に任せて投げ捨てよう
決して珍しくもない平凡な私の存在など
街を一周したらさっぱり消え去るだろう
Aメロ②
情人節不要說穿 只敢撫你髮端
這種姿態可會令你更心酸
バレンタインだとあけすけに言わないで
君の毛先くらいしか触れる勇気がない
そんな私の姿はさらに君の心を痛めるだろう
留在汽車裡取暖 應該怎麼規勸
怎麼可以將手腕忍痛劃損
暖を取るために車に残し どういさめるべきか
どうして痛みを我慢してまで手首を切ることができるのか
Bメロ②
人活到幾歲算短 失戀只有更短
歸家需要幾里路誰能預算
人は何歳まで生きたら短い人生だと言えると思う
失恋はそれと比べてあっという間でしかない
帰りに何キロの道のりになるか誰が予想できるだろう
忘掉我跟你恩怨 櫻花開了幾轉
東京之旅一早比一世遙遠
私と君との貸し借りを忘れ 桜も何回も咲いた
東京の旅はとっくに一生よりも遠くの記憶になった
サビ①②x2
最後
你還嫌不夠 我把這陳年風褸 送贈你解咒
もしまだ足りないと言うのならば
この古びたウィンドブレーカーを
君にかけている呪いを解くために贈ろう
※常々翻訳はとても主観的なことだと思いますが、この曲をやっていると強く感じます。本来の歌詞は詩的な部分もあり、また先にメロディがあったの歌詞なので、物語の起承転結よりも一つ一つのカケラが話を語ってくれる感じがします。本来の歌詞も物語を意識してバラバラなシーンを連想しないと話が見えてこないかもしれません。なので違う解釈が全然ありえると思いますので、ご注意ください。
追伸ーどうして富士山が?
歌詞から察するに富士山が登場したのは一緒に東京旅行に行ったときの思い出です。さすが日本旅行大好きな香港人と思うのですが、そういう私もいつか富士山に行きたいです笑。ちなみに作詞の林夕さんが以下の富士山愛情論という話をしていたらしい(出処不明ですが結構有名な話)
終わりに
同じメロディで中国語バージョン《愛情轉移》もあります。映画の主題歌にもなっているので中国大陸、台湾でも有名らしいです。ただ比喩や景色を描いた、執着心捨てると教えてくれる《富士山下 》のほうが個人的には好きです。
富士山下の綺麗なメロディと切ない切ない歌詞は多くの人を魅力し、考察の文章や動画も多くあります。今回は歌詞翻訳がメインなので、今回はここで終わりたいと思います。もし興味があったらぜひコメントで教えてください〜最後まで読んでいただきありがとうございます!
カバー画像
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