初めて一蘭に行った
タイトルの通りなのだが、初めて一蘭に行った。
一蘭とは、全国に展開する人気のラーメンチェーン店。
赤い看板が目印で、ピークの時間帯は行列になっている店も多くあるという。
よくメンバーが
一蘭行きたーい!
と口にするのだが、食べたことのない私はどんなものか分からず、微妙な笑みを浮かべることしかできなかった。
みんなが口々に美味しい、と言う一蘭。
興味はあったものの、一人で行く程でもないかな、などと思っていたが、ある日、思いもよらず一蘭へ足を運ぶこととなった。
とある撮影の空き時間。
ラーメン食べたくない?
メンバーの一言。
…私は正直、あまりラーメンを頻繁に食べる方ではない。
ラーメンが嫌いというわけではない。むしろ大好きだ。大学生の頃はラーメンにどっぷりはまっていた。
そしてつけ麺にハマリ、たくさんのつけ麺店を訪れた。
六厘舎というつけ麺店に衝撃を受けたのもよく覚えている。
魚介の風味を感じるとろとろのスープ、絡みつく極太の麺、とろけるチャーシュー。
ラーメンには、あの丼1杯の中に、感動が詰まっている。
しかし、気になるのが体重である。
ラーメンにはまるにつれ、体重が増えた。
見たことの無い数値を叩きだした体重計を見て、これはまずいと思い、ダイエットを開始した。
それ以来、ラーメンはたまの楽しみ程度。
手軽に食事を済ませたい時や、どうしてもジャンクフードか食べたくなった時はインスタントラーメンをすする時もあるが、自ら、外食でラーメンを選択することはほとんどなくなった。
なので、外食でラーメンを選択する時はほとんどメンバーと一緒のときである。
この日の撮影の空き時間は1時間ほどだった。
次の移動のことも考えると、30分足らずで満たせるラーメンが効率が良いとのみんなの意見に従い、新宿の街でラーメン店を探す。
あっ!一蘭あるじゃん!最高!
一瞬で今日の晩ご飯が決まった。
私、一蘭初めてなんだよね
そう言うと、
マジ?!めっちゃ旨いよ!
と、次々に一蘭の良さを教えてくれた。
入店すると、まず食券を買うシステム。
とんこつ100%不使用
というとんこつなのかとんこつではないのかわからない謳い文句を読み、とりあえず人気ナンバーワンというスタンダードのものを押した。
机と椅子はナチュラルな木のカラー。一人一人区切られていて、目の前にシャッターがぶら下がっている。
これは、特許取得済みの『味集中カウンター』なるものらしく、人から食べているところが見られないようになっている。
これは確かに、人目を気にせずラーメンに没頭できるので助かる。
緑色の紙に、ラーメンのカスタムを記入するシステム。
カスタムとは、例えば、スープの濃さ、にんにくの量、麺の硬さなどである。
とりあえず大体の項目は普通に丸をつけ、麺の硬さだけかためにしてみた。
ほどなくしてシャッターが開き、ラーメンが到着した。
丼が四角で、なんだかおしゃれ。
ネギを白ネギにしたことで、彩りを添える予定であった緑色がなくなってしまったことに少し後悔した。
まずはスープを一口。
う〜ん!おいし〜〜い!!!
とんこつなのにさっぱりしている。しかし舌の上で転がすと濃厚な味わいが広がった。
麺をすすると、かためにしたこともあり、ぷつっと歯切れが良い。
冷えた体に、とんこつが優しくしみ渡る。
そして、一蘭のラーメンには、チャーシューではなく、『牛弥郎(ぎゅうやろ)』という、牛肉を柔らかく煮たものがトッピングされている。
これがまたおいしかったなぁ。
お肉なのにふわふわ。牛丼屋さんのお肉みたい。
ラーメンを食べに来たのに、同時に牛丼も楽しんでいるかのようなお得な気持ちになった。
間食した後、ぽかぽかと身体があたたかい。
次の移動までのタクシーで、ふわりとした眠気に襲われつつ、あと一息だと自分に言い聞かせ、撮影に向かった。
自分で麺の硬さをかためにしたくせに、思ったよりしっかり目の歯ごたえだった。今度は、普通にしてみようかな。
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