送り出す側と送り出される側
ママ友というのは、ただ子どもが同い年だったり、幼稚園の同じクラスだったりするだけで、それ自体とは何も繋がりがないところから始まる。
毎日送迎で会って挨拶だけしていたのが、次第に子どものきょうだいや家はどこかという話をして距離が縮まっていく。
もともと人見知りですぐに人と仲良くなれるタイプではないので、地元が近かったり、大学が一緒だったりするともっと身近な存在になる。
それでも、会話のトーンが一緒でいごごちのよい空気が流れるママ友は数少ない。
せっかく仲良くなっても、ご主人の仕事の都合でお引越しされるケースが最近相次ぎ、残念に思っていた矢先。
息子が小学1年生になり、入学早々学校に馴染めないかもしれないと心配になり、一人勝手に子どもを連れて地元に帰ったらどうなるかと考えたことがある(これは主人もびっくりだと思う)。
急に引っ越してきた関西弁を話さない少年に対する厳しい視線。
息子からしたら友達が誰一人いない学校に入れられる残酷な環境。
地元だからママ友はいるけれど、これ知らない土地だったら私ママ友ゼロ。
当たり前だけど引っ越す側の環境の方が、送り出す側より過酷であることが分かった、妄想族。
「来るときあったら連絡してね」より「元気でね、応援してる」の方が、気持ちよく送り出せる気がした。