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トランス女性の幸せなヘアサロン選び
最初の一歩に勇気がいるのよ
ヘアサロンって、今は男性のお客さまも多いけど、(あたしのような性別適合を考えていない)トランス女性には、「女性扱い」してもらえる特別な場所なの。当時のあたしは、男性として1,000円カットを愛用してのだけど、男性としてヘアサロンに入った経験は何度もあったわ。
ただどうしても女装して行きたいときがあって、そのときはかなり緊張したの。その顚末と、トランス女性や女装子さんのためのヘアサロン選びのコツをお伝えするね。そうでない方も、興味があったらぜひお読みくださいね!
いつもよりちょっと長めだけど、よろしく!
安物のウィッグが重くて暑苦しかったのよ!
2018年の5月だったわ。もう7年前なのね。当時のあたしは、まだトランス生活を始める前で、本当の自分を模索してたの。そのころのお話は、またいずれ。
髪の毛なんて、スポーツ刈り一歩手前で、伸ばし始める前の写真がマイナカードに使われてるんだけど、別人にしか見えない。今年、ホント、待ちに待った更新よ。
だからウィッグを被ってたんだけど、当時は2本持ってたの。1本は肩ぐらいまでのショートで、もう1本はロングヘア。このロングのほうが重くて、しかも暑苦しかったんで、切りたくなったの。
最初は、自分で切ろうと思ったんだけど、いざはさみを取り出すと、これは自分で切ったらゴミ箱行きだなと直観した。不器用なのよ、あたし。
それでヘアサロンで切ってもらおうと思いついたんだけど、ウィッグだけ持っていって、「これ、切ってください」と言うのも変だし、やりにくいだろうなと。かといってスッピンのままかぶって似合う感じのウィッグでもない。
じゃあメイクして、女装して行こうと決めたのね。当時はすでに近所の飲み屋さんでも女装で行ってたから、外出は平気。でもヘアサロンに入るのは勇気が要ったのよ。
それで、軽くビールとか飲んでから、何軒か電話したの。「ウィッグをカットしてほしいんですけど、すぐに行けますか?」って。だって日にちか変わったら、勇気がなくなるかもしれないじゃん。
3軒目で30分後ならってお店があったので、あたし心臓ドキドキで言ったのよ。「あの、女装した男性が行くんですけど、お店の迷惑になりませんか?」
大丈夫と言うので、準備して出かけたの。
こんなに心躍る場だったのね!
お店に入るとき、どんな目で見られるか、ちょっと緊張したわ。50代と思われる女性の美容師さんが、普通に案内してくれて、髪型カタログを見せてくれた。あら、普通に女扱い? うれしいよー♪
あたしはもう1個のウィッグを持ってきていたので、それを見せて「これと同じぐらいの長さにしてください」ってお願いしたわ。
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そしたら、ホント、すごくていねいにカットしてくれるのよ。地毛と違うのは、シャンプーがないだけかな。後髪はレイヤーにしてくれて、それでも軽くならないので梳(す)いてくれたの。あたし、ヘアサロンに梳きばさみがあるって、このとき初めて知ったのよ。
だんだんうれしくなってきてさー、思わず笑顔になったの。我ながらステキな笑顔だなあって、ちょっと見とれてたら(ナルシストなのよ、ごめんね)、美容師さんも笑顔を返してくれたの。
ヘアサロンがこんなに心躍る場だったなんて!
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最後はブローまでしてくれて、こんな感じに\(^O^)/
気になるお値段は、ウィッグを買うことを考えたら、かなり安かった。
ということで、今でもこちらのヘアサロンを愛用しているの!。
トランス女性のヘアサロン選びのポイント
おそらくだけど、美容師さんって偏見がない(あっても少ない)んだと思う。
理由はいくつか考えられる。
美容を司る商売なので、きれいになりたい人を拒まない
ヘビーユーザーに水商売の方が多いので、職業で人を差別したりしない
男性店員にゲイや女装者が多い
水商売やゲイの方に怒られるかしら。たぶん、もっと差別されてるトランスジェンダーの言うことだから許して(って、今度はトランスジェンダーに怒られる?)。
だからどこのヘアサロンでもお店側は大丈夫な可能性が高いと思うんだけど、ほかのお客さまの目もあるでしょ? そんなんでお店に迷惑がかかるのも不本意だしね。
そこで、あたしみたいに性別適合の予定がない、要するに男呼ばわりされかねないトランス女性に向けて、ヘアサロン選びのポイントを挙げてみるね。
個人経営の3席ぐらいしかないような小さなお店
外から丸見えの路面店でなく、中が見えにくいお店
何だか日陰者っぽい感じがするかしら? ただ小さなお店だと、指名しなくてもいつも同じ美容師さんがやってくれるので、すぐに仲良くなれるというメリットが大きいのよ。いろんな美容相談に乗ってくれるから。
ヘアサロン選びは妥協しないで!
男性時代には1,000円カットのお店に行っていたと書いたけど、これは安いからだけじゃないの。それよりも15分ぐらいで終わるというのが大きな理由だったのよ。そのぐらい散髪に時間がかかるのが嫌だったのね。
ところが今は、縮毛矯正もしてもらってるんだけど、そのときは3時間以上かかるの。新幹線で東京から姫路ぐらいまで行けちゃう時間じゃない!
それぐらい女にとって、ヘアサロンって憩いの場なの。
あたしは自分に合うヘアサロンを見つけて、人生が一つ豊かになった気がする。だからヘアサロン選びは慎重に。
近所を回って良さそうなお店を見つけたら、まずは電話してみて! その応対で何となくわかるから。そのとき正直に「トランスジェンダーなんですけど、お店に迷惑かからないですか?」って聞いてみることが大切。
女友だちがいるなら、その人に聞いてみるのもいいよね。お客さまの紹介なら歓迎されると思うし。あたしは当時は近所に相談できる女友だちがいなかったの。
行ってみてイマイチだったら別のお店を探せばいいだけのこと。妥協しないで、あなたに合ったお店を見つけてね!
ヘアサロンの悩みとか、いきつけのヘアサロンの自慢とか、カットやパーマーの失敗談とか、何でもいいからコメントをお願いしますね!
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トランス女性が直面する日常の悩みや課題に寄り添いながら、私自身のカミングアウト経験や、女性としての生活を築く中で学んだことをお届けします。…
自分のしたいことと向き合うことで、わたしはしあわせになれたと思っています。わたしの生き方を知って、ちょっとでも癒やされる人がいればいいなあという気持ちで書いています。スキやフォローは本当に励みになりますので、よろしくお願いいたします。