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雪とストーブ -青森小旅行手記-

年始、急に思い立って、東北の一番向こう側の青森へ小旅行に出かけることにした。

三連休を2日後に控えた木曜日の夜、いつか泊まりたいと思っていた酸ヶ湯温泉の予約カレンダーに残り1部屋の文字を見つけ、迷わずすぐにおさえる。
いつかの憧れも、動いてみれば存外あっさりと実現するんだな。

連休、青森の天気予報には可愛らしい雪マークが付いている。東北の生まれでも、やっぱり北東北や日本海側のたっぷりとした雪には心が躍るものである。
楽しい旅になりそう。


北へ。岩手の名峰、早池峰山の白い山嶺を遠くにみとめる頃、ほんの一瞬スマホに目を落とした隙に、窓の外は銀世界に変わっていた。


車窓から見た青空とは裏腹に、目的地は雪だった。鉄道を乗り継ぎ、五所川原を目指す。


いい駅。五所川原は立佞武多(たちねぷた)で有名な町である。高さ23mのねぷたの運行のために、運行ルートの電線は地下に埋めてしまった。ねぷたの実物も見たけど信じられないほど大きかった。写真は割愛。


五所川原に来たのには理由があった。どきどきする。


みなさん、ここにふるさとがありますよ。


ついに会いたかった列車に対面。津軽鉄道を走るストーブ列車である。令和であることを忘れしまいそうになる渋い佇まいが堪らない。



言葉なんているものか。

旅情という言葉があまりにも似合いすぎる時間。
今回は立ち寄る時間がなかったのだけど、途中駅に斜陽館という太宰治の生家があるので、次回は訪れてみよう。

ほとんどの時間を乗り物に揺られて1日目が終わる。
明日は八甲田山の麓、酸ヶ湯温泉へ。
積雪は250cmの予報である。


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