衣食住の【衣】
衣食住
と、言われているのに、なぜ【衣】は、安さを求められ続けるのだろうか。
なぜ、【衣】は、必ず必要なものなのに、食住よりも下に見られがちに感じるのだろう。
なぜ、【衣】は、食住に比べ低賃金労働なのか。
そんなふうに私は感じています。
食べ物がどんな風に作られているか、無農薬か、添加物は入っていないか?
住宅はどんな風に作られているか、欠陥はないか、有害な薬品を使われていないか?
皆さん、気にしますよね。
洋服は形になっていれば、良いのでしょうか?
どんな染料で染められている?
染めた染料の液は使用後、どうやって処理されている?
どんな環境で縫われている?
しっかりと縫ったものを検品してお店に並んでいる?
そんなことを、気にする方はあまりいないでしょうか。
染料の中には発がん性がある物質が含まれていて、使用を禁止されているものもあります。
安さだけを考え、海外に任せ…
知らずのうちにそんな染料を使った服を安く購入しているかもしれない。
ホルムアルデヒドという、皮膚障害を起こす物質がついているか、調べずに販売された服を着て、皮膚障害が起きてしまうかもしれない。
検品されているのが当たり前。と、思い着用した服に、針が入っているかもしれない。
そういった危険を考えたことはありますか?
そういった危険を回避するために、
検査基準が設けられたり、検品所を通して、商品1枚1枚を検品したり…
たくさんの人の手が加わることで、洋服はお店に並び、あなたの手元に届くのです。
縫えば終わり。
そんな、簡単なものではありません。
しかし、
安く着たい。
安く作って高い利益で売りたい。
消費者やアパレル会社がそう、思うほどに、
縫製工場の負担は増え、削れない場所を削り価格を下げる。
削れないから仕事がもらえなくなり、縫製工場や、会社の経営を辞める。
そんな、状態になっているのが、今の業界だと感じました。
知っている人は知っている。
知らない人は知らないままでも、過ごしていける。
そうではあるけど、そのままの先に明るいアパレル業界はあるのかなぁ…と、私は思います。
今の会社に対してだけでなく、会社がそうならないといけない、業界内の流れや、世界の認識…何か少しずつでも、変えて行けたら
私は、やっぱりアパレル業界が大好きだ。
そんなふうに思えるのかもしれない。
その気持ちを見つけるためにも、私はここに、書き出して自分の中にある思いをみつけていきたいと、思います。