つぶやき 令和の米騒動と台湾米(再び台湾米①)
昨(2024)年のいわゆる「令和の米騒動」について書いてきたが(台湾米、米騒動、農水省、自給率)、後半はほとんど農業政策批判に傾いてしまった。
最初の「台湾米」では、スーパー西友が「消費者が少しでも手に取りやすいお米を」と台湾米「むすびの郷(さと)」の販売を始めたこと、実際に食べてみた感想を述べた。見た目ツヤが乏しく、ボソボソした触感で甘みも弱い、正直なところ続けて買おうとは思わない、と。
「むすびの郷」はまだ残っているのでその後も食べ続けているが、当初の感想もまた続いていた。ただ、あるときハタと思った。
「炊き方を変えればもっとおいしくなるのでは」
ある実験を思いついた。食品保存袋「アイラップ」〈297〉を防災用に買ってある。アイラップは保存の用途以外に、食品を入れたまま冷凍・解凍・加熱(湯煎)が可能ということで、防災の観点から備蓄を奨励する記事を見かけて興味を持ち、買っておいたものだ。防災用品はふだんから使い慣れておくこと(逆に、ふだん使いのものを防災用に転用すること)もしばしば奨励される。
そこでアイラップを使って、湯煎の方法で台湾米を炊く、正確には加熱してみることにした。「アイラップ」「ご飯を炊く」で検索すると、使用法や体験談などが多数ヒットする。そのいくつかを参考にしてみたのだ。
買ってあるアイラップは、縦35cm×横21cm×マチ4cmサイズ。ネット上のレシピの分量はお米1合のものがほとんどだが、わが家はいつも1回に2合ぐらい炊くので、2合の分量に換算して炊くことにする。
非常時なら無洗米に直接水を注ぐのだろうが、「むすびの郷」は無洗米ではないので軽く研ぐ。2合のお米に対して水は370cc入れてみた。お米と同じ分量のレシピが多いが、このお米は水が多めのほうがよさそうな気がしたのだ。
水を入れたら袋の空気を抜いて口をしっかり縛る。空気が入っているとお湯の中で浮いて十分に熱が伝わらないとあり、ここはポイントのようだ。そして十分に浸水させる。おそらくこれもポイントなので、袋の上下を返しながら水がよく行き渡るようにして、2時間近く浸水させてみた。冬場なので浸水時間は長いほうがいいだろう、という計算もある。(「再び台湾米②」へ続く)
〈297〉岩谷産業100%出資(本項掲載時点)の岩谷マテリアルが製造販売するポリエチレン製食品保存袋で、1976年発売という長寿商品。防湿性に優れ食品の鮮度を長く保つほか、直接冷凍でき、袋のまま電子レンジ、熱湯ボイルにも使える。袋の口はよくあるジッパータイプではないが、逆に内容物の形状や量に融通が利く。袋の口は結んで閉じて使う。柔らかく、広げて使えるため、食品保存以外の用途も多そうだ。(サイトによれば氷嚢、手袋代わりにも、とある)
《参考》岩谷マテリアル>アイラップ