「霊廟の扉」について
「霊廟の扉」は2015年3月に発行しました
・きっかけ
最初に東北六県を題材にした短編漫画集を出そうと思ったのが始まりです(青森なら田んぼアート、山形なら月山湖ダムを舞台に何か描こうとか色々考えてた)
それで宮城は、日本最古の西洋バラのエピソードにしようと考えたのですが「いや、これ短編じゃなく30ページくらい要るんじゃない?」となって、これを描きました
宮城県松島町にある円通院(えんつういん)というお寺に日本最古の西洋バラの絵があるのですが、そのエピソードを現地で伺ったときにいたく感動した私は「いつか漫画のネタにするぜ」と息巻いていたのです…
しかし当時の自分は今以上に歴史にもキリスト教にも疎かったし、学生時代の歴史のテストなどほとんど平均点以下だった
それでも描きたい欲だけは抑えきれませんでした
支倉さんはリアル寄りな肖像画が残ってるわけで、だからきちんとそれに寄せてキャラデザしないとダメなんだと思い込んでいた…
頑張って寄せましたよ
(頑張るところ、そこじゃない…)
主人公(↑この女の子)は歴史に深く関わっている人物で、実際に存在したお方なので名無しにしました
その人物像は全く分からなかったので、完全にオリジナルテイストで描かれてます
ちなみに作中では「先生」と呼ばれています。絵師なので。
主人公はキリシタンであることを負い目に感じていながら棄教する勇気はなかった
そんな中で命がけの仕事を依頼される…という話です
「歴史オンチが歴史漫画を描くとこうなるよ」という好例になるだろうと思いながら描いて、実際そうなったわけですが…
かなり歴史に詳しい方がこの漫画を読んで「面白い」と評価してくださりました
これはかなり大事なことで
「歴史に詳しい=歴史に厳しい」わけではないのだ、という気付きを得ました
もちろんダメな部分が沢山あるのは分かっているし、知識もなく漫画の技量もまだまだ拙いです
ただ最初から何もかも上手くできる人はいない
私も同人で漫画を描き始めた頃、かなり批判された
誰にも迷惑をかけていないし自分のお金の範囲内なのに、下手だのやめろだの散々言われた
でも始めから上手い人はいません
だからもし
「漫画を描いたことないから不安で…」とか
「歴史創作を始めたいけど、知識がないから不安で…」とか
そんな感じで悩む人がいたら、「私みたいなのもいるよ!」と教えてあげたいです
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