黎明期のパソコンゲーム開発#11
■ゲーム創りの開始 ~模倣から学ぶ~
1.投稿作品を改造して遊ぶ
以前の記事にも記載しましたが、パソコンでゲームを楽しむにあたっては、当初は雑誌に掲載されている作品を毎回打ち込んで遊んでいましたが、次第に自分なりのゲームが作りたくなり、投稿されている作品のキャラクタを変更したり、プログラムの一部を修正したりして遊ぶようになっていました。
当時は今のアクションゲームのようなもの以外に、ゴルフのシミュレーションのようなものや、カーレースみたいなゲームも多く作成したように思います。
下記は、TK-80BS時代に初めてゲームを作成されている方の資料をコピーさせてもらったもの。「こんなことできるんだ!」と当時感激し、これを見本に自分なりのゲームを創っていった憶えがあります。
2.アーケードゲームの移植
でもやはり大きな影響を受けたのが当時のアーケードゲームですね。特にナムコのゲームは大好きで、ゲームセンターに通っては動きを研究したり情報を集めて分析したりしていました(下記はAll About Namcoのオリジナル本)。当時のナムコのゲームは動きがなめらかでキャラクタにも魅力があり、動きをまねてプログラムを組んで楽しんでいました。
時には同人誌も購入し、ドット絵やキャラの動き/性格などを研究していました(下記は当時購入させてもらった同人誌)
この当時は、まずは模倣から多くの事を学んでいたように思います。下記はナムコのギャラクシアン。背景のカラフルな星の流れ・敵の攻撃や動きなど1つ1つの魅力的な動きを当時のパソコンでどこまで再現できるかに挑戦していました。
下記のそのオマージュ作品の名残(作品名:SPACE ACROBATのドット絵)。
当時の動いているプログラム/テープ記録はもうなくなってしまいましたが、制約のあったグラフィック・性能の中で工夫しながら創っていった憶えがあります。
これは当時のタイトル画面。
各キャラクタも描いていました
大好きなゲームを、数々の制約の中からどうやったらそれに近づけるかが黎明期のパソコンプログラムの楽しみ方だったように思います。
次回はゲーム創りにおけるアイデアのひねり出し方について書きたいと思います。