黎明期のパソコンゲーム開発#41
■ZAXUSを創る ~隠しボーナスとエンディング~
1.隠しボーナス
当時のゲームはXEVIOUSやリブルラブルなど隠れキャラなどが流行っていた事もあり、ZAXUSでも隠しボーナスを設定していました。
隠しボーナスは見つけるとUFOの性能を上げたり、倒せなかった敵を倒せたり出来るものですが、隠しボーナスのキャラクタを見つけるためレーダーをピカピカさせてようにしてあり、これは当時のアーケードゲームのリブルラブルをヒントとしています。
これがZAXUSで隠しボーナスの場所を見つけた時にレーダーが反応するシーン。
隠しボーナスは様々なものを設定しています。
隠しボーナスは地面の中に隠れており、UFOが地面スレスレに近づかないと出てこないため、隠しボーナスが木の下にあるなど取れない場合は自機をあえて木の上に落として「木をなぎたおす」ことで隠しボーナスが取れるような対応を行っていました。
2.エンディングの設定
またZAXUSでは当時めずらしかったエンディングシーンを用意していました。これは「ドルアーガの塔」を当時遊びまくっていた事からなかなか辿り着けない隠しエンディングとして設定したもので、「OLYOXシステム」というものを助け出すという設定としていました。
これはそのOLYOXシステムの設計図。
このエンディング画面は255面と相当先にしか出てこないものであり、かつ幾つかの条件をそろえないと出せない設定にしていたため、当時は絶対に見つからない幻の画面になるだろうと考えていましたが、ネット上で調べてみたら見つけた方がいるようでした。
またその他細かい隠しフューチャーとして、地面のスクロールの果てに隠し文字を入れていました(スクロール画面に有限性を持たせていました)
この時代はまだSNSやインターネット・コミュニティもなく、隠しキャラクタなどは雑誌や一部の交流会の中からしか情報がつかめなかった時代。隠しキャラクタ自体がゲームの微妙なスパイスになっていたように思います。
今のゲーム開発の現場ではありえないと思いますが、当時はENIXにも秘密でいろいろな隠しキャラやしかけを入れていたように思います。
当時は時間とメモリの関係から、あまり凝ったことまでは出来ませんでしたが、ある程度プログラムの中に遊びの要素、ゲームが上達しても細かな点に遊べる要素を入れたほうが面白いように思います。
次回はプログラミングコンテストへの応募について書いていきたいと思います。