黎明期のパソコンゲーム開発#2
■パソコン黎明期 ~パソコンの性能と開発言語~
1.当時のパソコン性能
下記表は当時のパソコンPC-8001のスペックですが、今のメモリ8GBのパソコンで比べると50万分の1の容量、サイズにもよりますが今のパソコンのアイコンの容量よりも小さいくらいのメモリしかありません。このメモリサイズの中でプログラムやワーク領域などをすべて詰め込んで開発を行っていました。
CPU性能もクロック数では単純比較できませんが、現在のパソコンの方が数百~数千倍早い性能になっていると思います(当時のBASICでLINE文などで線を引くと、線を引いているのが目に見えるくらいの動作速度でした)。
2.当時の開発言語
当時の開発言語は主にBASIC。PC-8001では電源を入れるとBASICが立ち上がるROM-BASIC(N-BASIC)というものを搭載していました。
BASIC言語といってもピンと来ない方も多くなっているかと思いますが、簡単な命令文を打ち込み、実行させることでプログラムを動かせる言語です(BASIC=beginner's all-purpose symbolic instruction code、「初心者向け汎用記号命令コード」とも訳される内容だけに、かなり基本的な命令でプログラムを実行できる言語となっています)
下記は簡単な乱数の表示プログラム
雑誌にはBASICのプログラムリストなどが掲載されていました(手持ちの雑誌で、当時の落書きなどが残っています・・・)
3.当時の記録手段
当時のパソコンはハードディスクなどはもちろんなく、パソコンの電源を切ると打ち込んだプログラムも消えてしまっていました。プログラムを記録する手段としては、フロッピーディスクが安価に出るまではカセットテープへの記録・読み出しが主流でした。
「カセットテープ」ももう死語レベルになってしまっていますが、磁気テープにデータを音声を記録するもので、その記録速度も600bpsととんでもなく遅く、ちょっとしたプログラムをセーブ・ロードするだけでも数分かかっていました。
当時のカセットテープの音声は様々なサイトで公開されているので「ピーーーガーーー」の音が聞きたい方は一度聞いてみてみるのも面白いかと思います。
次回はパソコンでゲーム開発・プログラミングを行うための情報源について書きたいと思います。