黎明期のパソコンゲーム開発#14
■ゲーム創りの開始 ~ゲームデザイン~
1.何をゲームの基本とするか
メモリも性能も限られていたパソコン黎明期では、「何をゲームの基本にするか」がポイントになっていました。
今ではメモリも処理性能も有り余っているため、様々な要素を盛り込める事が出来ますが、当時は「面白さに重要な何を選択するか」が重要でした(引き算という言葉もありますが、当時は引き算する余裕すらなかったと思います)
FANFUNにおいては「風船のふわふわ感を出す」「てんやわんやしながら、落とさずゴールの穴に入れる」を基本としていたので、風船の「ふわふわ感」をいかに表現するかに時間をかけていました。
これがFANFUNの「風船ふわふわ」画面。この感じを表現するため、何度も重力加速度・風による力の受け具合などを調整していました。
2.何にこだわるか
あとはゲームの何にこだわりを持つかという点でしょうか。
ZAXUSというゲームではさらに多くの要素を入れていったため、限られた時間と技術的なテクニックの中で、何にこだわって時間と技術を注ぎ込むかに注力していました。
高速スクロールで飛び回り、かつ動きをなめらかに、ビームで囚人を吸い上げるにも、さくさくと飛び回りながらビームを出して吸い上げていく、ゲームの特徴となる部分に処理速度の改善と高速化のテクニックを駆使していったように思います。
黎明期のパソコンは機能追加するだけのメモリも処理性能もなかったので、基本を何にするか、何にこだわって性能を割り振るかが重要だったように思います。
次回は「ゲーム」というシステムに仕上げる話を書きたいと思います。