黎明期のパソコンゲーム開発#12
■ゲーム創りの開始 ~アイデアをひねり出す~
1.アイデアを出し続ける
ゲームはアイデアが命。当時1日1つはアイデアを出すため、どこでも紙と鉛筆をもっていって、学校の帰り道などで何か思いつくたびにメモを取っていました。
そして家に帰っては思いついたアイデアを組み合わせたり、時には部屋を暗くして発想・見方を変えたりなどして想いをまとめていった憶えがあります(下記は当時のアイデアメモ)
FANFUNというゲームも、当時は「風船でふわふわして動かす」くらいのアイデアでしたが、その基本アイデアに様々な要素などを加えていって1つのゲームアイデアまでまとめていった経緯があります。
例えばFANFUNで扇風機から羽を飛ばすアイデアも、たまたま家の扇風機に手を突っ込んで(何をしていかのか・・・)羽が割れた事件から発想を得たもの。何気ない1つ1つのものがアイデアの元になったように思います(下記写真は、雑誌記者の方にそのエピソードを話し、イメージ写真として撮影頂いたものです)
2.キャラクタに性格をもたせる
当時は多くのキャラクタを登場させるのはメモリ的にも処理速度的にも難しかったため、あまり多くのキャラクタのパターンは持てない状況でした。
FANFUNの登場キャラクタも基本ボール型で、大きな特徴を出せる部分が少ないため、各ボールの動きや回転などにより特徴を持たせることを考えていました。
参考にしたPACMANも敵キャラに性格があるように、同じボールでも若干動きが変わるように設定するようにしていました。
下記はPACMANのキャラクタ毎の性格の違い
下記はFANFUNの風船の動き・回転の違いメモ。個々のボール毎の顔・回転方向だけでなく、穴から出る時の初速度や壁に当たった時の反射の度合いなどを微妙に異なるようにしています。
どんな作品でも同じかと思いますが、ゲームは発想/アイデアとキャラクタが命。そしてそのアイデアをプログラムで実現させ、キャラクタに動きをつけて命を吹き込むのが第一かと思います。
次回はゲーム創りにあたって、試行錯誤しながら・作っては壊す過程を書いていきたいと思います。