黎明期のパソコンゲーム開発#15
■ゲーム創りの開始 ~「ゲーム」というシステムに仕上げる~
1.ゲームシステムに仕立て上げる
これまでの所でゲームの胆となるアイデアをパーツ単位で実験的に作りこんでいく話題を書いてきましたが、最後にゲームとして仕上げるためには、1つのゲームシステムとして完成させていく必要があります。
ゲームのタイトルやネーム入れ、そしてゲーム中以外でもゲームの遊び方などを説明するデモ画面を設けたりと、基本部分以外の要素を準備しておく必要があります。
パソコンゲーム黎明期では、この基本部分以外の所を作りこんでいるものは当時は少なく、ゲームの市場が確立されてゆくにつれ出来上がってきたように思います。
下記は平安京エイリアンのアーケードゲーム版の画面。
このメインゲーム以外に、タイトル画面などが用意されています。
FANFUNも中核のゲームをつくったあと、タイトルとデモ画面を作成していきました。
初めて遊ぶ方がマニュアルがなくても操作がわかるようにデモの中で利用するキーや動作について解説するようにしています(当時はテキストで簡単な説明文を表示しているケースが多く、このような画面を用意しているゲームは少なかったように思います)
ZAXUSもタイトルをスクロールで作成。
2.ハイスコア
またアーケードゲームでは一般的だったハイスコア表示もFANFUNやZAXUSで用意しました。
当時は電源を切るとハイスコアデータも消えてしまっていたため、名前入れまでは作りこみませんでしたが、何回もゲームに挑戦し家族の中でハイスコアを競うイメージで作成していたのでランキングや何面まで達成できたのかを表示しています。
ゲームを1つのシステムとして完成させる、この「ちょっとした工夫」が、遊んだあと、「楽しかった、また次もやろう」と思わせるものになっていったのかもしれません。
※次からは実際にゲーム(FANFUN)を開発していった経緯・流れについて書いて行きたいと思います。